今日は大晦日。カンブリア宮殿では、桃屋の食べるラー油のヒットの理由が解説されていた。桃屋の広報担当者によれば、雑誌MARTの記事がきっかけだったという。
この雑誌MARTは、発行部数推移も高い水準を誇る生活情報誌だ。MARTは、15000人の登録読者によって紙面づくりが行われているという。桃屋の食べるラー油は、フードコンベンション側がバイヤー目線ではなく、主婦目線で新商品を見てもらいたいという依頼がもととなり、その中で特にフューチャーされたことをきっかけにヒットしたのだ。
この事実は、バイヤーや売り手側の論理ではなく、消費者つまり買い手側の論理が、雑誌や新商品のヒットすら生み出す現実を如実に示している。
MARTの編集長は、この体制を評して「主導権を握れない。ましてや今年のトレンドはこうなりますなんて、偉そうなことは言えない」とコメントしていた。つまり、ここに今後の企業活動の真実があるのだ。
これまでメーカーや売り手側は、この主導権を明確に握り、市場を作り上げてきた。しかし、現実社会はすでにこうした体制の大転換を求めているのだ。この事実に気づき、顧客視点を取り込むことにまい進することこそが、今後の企業成長の核になる。
2010年12月31日金曜日
2010年12月30日木曜日
デフレ時代に勝ち残る企業と顧客満足度
最近、私の実家がある地方都市では「すき家」が大量出店してきている。
先日、移動途中にランチで立ち寄った。
日曜日ということもあり、家族連れがひっきりなしに来店していた。
同じく牛丼をメイン商材とする吉野家とすき家。なぜここまで業績に差が出るのだろうか。一般的にはテーブル席を設置したり、メニューのサイズを細かくするなど、女性やファミリー層開拓に注力したことが功を奏したといわれているようだ。
こうした取り組みはあくまで手段に過ぎない。では、なぜすき家はこうした手段をとったのだろうか。そこには、昨今の顧客動向を読み取った背景を推察することができる。
売り上げを伸ばすためには「既存顧客」と「新規顧客」への2種類の対応を考える必要がある。すき家の戦略は新規顧客開拓の徹底だろう。この新規顧客開拓の糸口をファミリー層に絞ったわけだ。それはなぜか?
なぜならファミリー層は土日に家族揃って出かけることが当たり前になっている。私の同世代の友人たちの行動を観察すると、必ず土日にはどこかに出かけ、外食するという行動パターンをとっている。しかしここ数年の経済状況は家計を直撃。つまり、どこか家族で低価格で出かけられて、おなかも満足できる場所を求めているのである。
従来のファミリーレストランは、一人あたりの単価が1,000円程度で、家族4人で4,000円だ。他方、すき家は一人あたりの単価は500円前後で、家族4人としても2,000円。しかも、牛丼のサイズも豊富で、子供の好きなカレーなども提供している。吉野家は、あくまで既存顧客を狙い、しかも単価を下げてしまったことで業績が悪化してしまっているのだ。
世間的に見れば、同じように値下げしているのに何故吉野家は業績が悪化して、すき家は業績好調なのかがわからないが、すき家は「ファミリー層にレジャーを提供」しており、吉野家は「牛丼屋」に過ぎないのだ。
同じ商品、同じ価格を販売していても、その目標が異なれば、ここまで結果に差が生まれてくるのである。顧客層の動向を十分に見極めた結果、その満足度を満たしている点ではどちらも同じである。しかし顧客満足度を得ながら成長企業であり続けるためには、こうした目標を設定する力が重要になってくるのだ。
先日、移動途中にランチで立ち寄った。
日曜日ということもあり、家族連れがひっきりなしに来店していた。
同じく牛丼をメイン商材とする吉野家とすき家。なぜここまで業績に差が出るのだろうか。一般的にはテーブル席を設置したり、メニューのサイズを細かくするなど、女性やファミリー層開拓に注力したことが功を奏したといわれているようだ。
こうした取り組みはあくまで手段に過ぎない。では、なぜすき家はこうした手段をとったのだろうか。そこには、昨今の顧客動向を読み取った背景を推察することができる。
売り上げを伸ばすためには「既存顧客」と「新規顧客」への2種類の対応を考える必要がある。すき家の戦略は新規顧客開拓の徹底だろう。この新規顧客開拓の糸口をファミリー層に絞ったわけだ。それはなぜか?
なぜならファミリー層は土日に家族揃って出かけることが当たり前になっている。私の同世代の友人たちの行動を観察すると、必ず土日にはどこかに出かけ、外食するという行動パターンをとっている。しかしここ数年の経済状況は家計を直撃。つまり、どこか家族で低価格で出かけられて、おなかも満足できる場所を求めているのである。
従来のファミリーレストランは、一人あたりの単価が1,000円程度で、家族4人で4,000円だ。他方、すき家は一人あたりの単価は500円前後で、家族4人としても2,000円。しかも、牛丼のサイズも豊富で、子供の好きなカレーなども提供している。吉野家は、あくまで既存顧客を狙い、しかも単価を下げてしまったことで業績が悪化してしまっているのだ。
世間的に見れば、同じように値下げしているのに何故吉野家は業績が悪化して、すき家は業績好調なのかがわからないが、すき家は「ファミリー層にレジャーを提供」しており、吉野家は「牛丼屋」に過ぎないのだ。
同じ商品、同じ価格を販売していても、その目標が異なれば、ここまで結果に差が生まれてくるのである。顧客層の動向を十分に見極めた結果、その満足度を満たしている点ではどちらも同じである。しかし顧客満足度を得ながら成長企業であり続けるためには、こうした目標を設定する力が重要になってくるのだ。
2010年12月29日水曜日
顧客満足度がもたらす経営危機
正月の買い物に三越へ。
平成21年11月期の売上高増減率は-11.8%(日本百貨店協会調)。
基本的には顧客離れが進んでいる業界なのだ。
今日は、顧客離れの一端を示す象徴的な出来事を見かけた。
あるテナント店で、顧客がお餅を購入しようと尋ねていた。
すると在庫切れだったのか「もう一時間待っていただけると商品が到着します」との回答を。
それに対して顧客は「あっちの売り場にはお餅はないの?」との質問。店員は「あるとは思いますが…」とできれば自店で待ってでも購入してもらいたいという感じ。
この一連のやり取りは、デパートという販売形態の限界を示している。
顧客が購入したい商品は餅。デパート内にはもちろんいくつかの売り場に餅がおいてある。しかしそれぞれの店員はテナントに雇われている立場。つまり顧客が別の店舗で買うことを良しとはしないのだ。
顧客は今すぐ買いたい。その要望に応えるための仕組みがデパートでは提供できていないのだ。これでは顧客満足など生まれない。もしこの瞬間、このテナントの従業員が、具体的に餅の売り場と価格などを知らしてあげれば、その顧客は来年もそのデパートを利用する可能性は高い。
私が幼少のころのデパートは、そこに行かなければ買えない商品に満ち溢れていた。つまり現在のセレクトショップだったのだ。しかし、現代は、生産者が直接消費者とつながる時代になったため、店頭と同じものが安価に入手できるようになった。その結果、競争に負けているのだ。
デパートが生き残るためには、こうした今デパートを利用している顧客の声を拾い集め、不満を解消する仕組みをいかに構築するかを問い直す時期なのだ。これに失敗すれば経営破綻は近い。この構図は商店街でも同じだ。まずは今利用してくださっているお客様の不満を捉えること。そしてそれを解消する方法を真剣に考えること。この取り組みを地道に行えば、必ず改善の兆しは見えるはずだ。
そこには既存のデパートの枠組みでは決してたどり着けない。あくまで自分たちが変わることを前提に、顧客の声を聴くこと。それが重要である。
平成21年11月期の売上高増減率は-11.8%(日本百貨店協会調)。
基本的には顧客離れが進んでいる業界なのだ。
今日は、顧客離れの一端を示す象徴的な出来事を見かけた。
あるテナント店で、顧客がお餅を購入しようと尋ねていた。
すると在庫切れだったのか「もう一時間待っていただけると商品が到着します」との回答を。
それに対して顧客は「あっちの売り場にはお餅はないの?」との質問。店員は「あるとは思いますが…」とできれば自店で待ってでも購入してもらいたいという感じ。
この一連のやり取りは、デパートという販売形態の限界を示している。
顧客が購入したい商品は餅。デパート内にはもちろんいくつかの売り場に餅がおいてある。しかしそれぞれの店員はテナントに雇われている立場。つまり顧客が別の店舗で買うことを良しとはしないのだ。
顧客は今すぐ買いたい。その要望に応えるための仕組みがデパートでは提供できていないのだ。これでは顧客満足など生まれない。もしこの瞬間、このテナントの従業員が、具体的に餅の売り場と価格などを知らしてあげれば、その顧客は来年もそのデパートを利用する可能性は高い。
私が幼少のころのデパートは、そこに行かなければ買えない商品に満ち溢れていた。つまり現在のセレクトショップだったのだ。しかし、現代は、生産者が直接消費者とつながる時代になったため、店頭と同じものが安価に入手できるようになった。その結果、競争に負けているのだ。
デパートが生き残るためには、こうした今デパートを利用している顧客の声を拾い集め、不満を解消する仕組みをいかに構築するかを問い直す時期なのだ。これに失敗すれば経営破綻は近い。この構図は商店街でも同じだ。まずは今利用してくださっているお客様の不満を捉えること。そしてそれを解消する方法を真剣に考えること。この取り組みを地道に行えば、必ず改善の兆しは見えるはずだ。
そこには既存のデパートの枠組みでは決してたどり着けない。あくまで自分たちが変わることを前提に、顧客の声を聴くこと。それが重要である。
2010年12月28日火曜日
顧客満足度の高い応対
私はチケットショップをよく利用している。
近隣で3店舗ほど利用しているが、どれも同じ会社の支店である。
そのうちの1店舗の女性従業員の仕事にとても満足度している。
この女性従業員は、私がチケット購入後に領収書発行を請求することを覚えてくれている。
ただ、どの店舗においても利用頻度は高いので、いずれの従業員も私のことは覚えてはいるのだが、この女性従業員だけが、会社名をメモ形式でカウンターに張り付け、いちいち領収宛名を確認することなく準備してくれるのだ。
この行動は、この女性従業員の努力のたまものであり、顧客である私はこの従業員のサービスをとても快適に感じている。しかし、せっかくこのように顧客満足度の高い接客(サービス)を提供しているにも関わらず、他店舗の従業員も同店舗の従業員でさえ、真似をする気配はないのだ。
もちろんこの行動は、この女性従業員が業務を効率的に進めるための、個人的なノウハウに過ぎない。しかしこのサービスを、他の従業員にも共有させることで、全店舗の顧客満足度が少しでも上がるのは間違いない。
確かに、このサービスを快適だと感じるのは顧客側だけの感覚かもしれない。しかし経営者は、顧客の意見を何らかの形で集めることで、どの点にその店舗の強みがあるのかを知ることができるし、強化することができるはずなのだ。
特にチケットショップなどは割引率だけで選びがちだ。しかしもし同じ割引率なのであれば、より快適な店舗を選択するのが顧客心理である。また、その事実を顧客側から明らかにすることができ、その行為を褒めてあげれば、従業員のモチベーションだって向上するに違いない。
こうした顧客満足につながるサービスを、体系化し共有すること。そのことが企業をより強くさせるのだ。
近隣で3店舗ほど利用しているが、どれも同じ会社の支店である。
そのうちの1店舗の女性従業員の仕事にとても満足度している。
この女性従業員は、私がチケット購入後に領収書発行を請求することを覚えてくれている。
ただ、どの店舗においても利用頻度は高いので、いずれの従業員も私のことは覚えてはいるのだが、この女性従業員だけが、会社名をメモ形式でカウンターに張り付け、いちいち領収宛名を確認することなく準備してくれるのだ。
この行動は、この女性従業員の努力のたまものであり、顧客である私はこの従業員のサービスをとても快適に感じている。しかし、せっかくこのように顧客満足度の高い接客(サービス)を提供しているにも関わらず、他店舗の従業員も同店舗の従業員でさえ、真似をする気配はないのだ。
もちろんこの行動は、この女性従業員が業務を効率的に進めるための、個人的なノウハウに過ぎない。しかしこのサービスを、他の従業員にも共有させることで、全店舗の顧客満足度が少しでも上がるのは間違いない。
確かに、このサービスを快適だと感じるのは顧客側だけの感覚かもしれない。しかし経営者は、顧客の意見を何らかの形で集めることで、どの点にその店舗の強みがあるのかを知ることができるし、強化することができるはずなのだ。
特にチケットショップなどは割引率だけで選びがちだ。しかしもし同じ割引率なのであれば、より快適な店舗を選択するのが顧客心理である。また、その事実を顧客側から明らかにすることができ、その行為を褒めてあげれば、従業員のモチベーションだって向上するに違いない。
こうした顧客満足につながるサービスを、体系化し共有すること。そのことが企業をより強くさせるのだ。
2010年12月27日月曜日
成果の出る営業について
現在、「成果のでる営業」に関する著作を執筆中。著作には、自分自身の経験、その経験を体系化したもの、所属した組織が提供してくれたノウハウなどを中心に「成果のでる営業」手法を記述している。
執筆過程で、様々な営業関連の書籍を参考にしているが、これらに通底するある法則に気づいた。その法則とは、営業のプロセス、スキル、ナレッジを「見える化」するという点だ。
この法則はとても重要だ。なぜなら、これまで大企業が資金と人材を投入して構築してきた秘密のノウハウの一端だからである。
大企業では、営業教育用のマニュアルを整備し、常に更新・ブラッシュアップし、質の高い教育環境を提供することによって、新入社員であってもある水準まで営業スキルを短期間に向上させることに成功してきた。
しかし、中小企業では一時的にマニュアルを作成することはできても、そのマニュアルをブラッシュアップし続け、同時に教育環境を整備するという状態を保つことが極めて難しい。ただ近年の市場環境において、効率的に業績を向上させなければならないという必然性から、中小企業においても科学的なアプローチが受け入れられる土壌が醸成されてきたのである。
と同時に、コンサルティングを生業にしている方々が、書籍を使ったマーケティングを実施するという現実も、こうした手法が世間的に認知された背景だと考えられる。
ただし、この法則には決定的に欠けている視点がある。それは顧客の存在だ。営業のプロセス・スキル・ナレッジを「見える化」するという視点は、あくまで企業側のテクニカルな構造を体系化することに過ぎない。しかし、営業は、顧客が買うという行為が存在しない限り、成果にはつながらないのだ。
では、この顧客が「なぜ買うのか」という本質的な問いに対する答えを導き出せるノウハウはどこに提供されているのだろうか。残念ながら、このノウハウを体系化された書籍にはまだ出会っていない。私が目指すのはこの「顧客がなぜ買うのかという問いに答えを導き出すノウハウ」を提供する書籍である。
しかも、この書籍を読みさえすれば、自分自身で実践することができるという平易な本だ。まだまだ端緒に立ったところだが、必ず仕上げなければならない。
執筆過程で、様々な営業関連の書籍を参考にしているが、これらに通底するある法則に気づいた。その法則とは、営業のプロセス、スキル、ナレッジを「見える化」するという点だ。
この法則はとても重要だ。なぜなら、これまで大企業が資金と人材を投入して構築してきた秘密のノウハウの一端だからである。
大企業では、営業教育用のマニュアルを整備し、常に更新・ブラッシュアップし、質の高い教育環境を提供することによって、新入社員であってもある水準まで営業スキルを短期間に向上させることに成功してきた。
しかし、中小企業では一時的にマニュアルを作成することはできても、そのマニュアルをブラッシュアップし続け、同時に教育環境を整備するという状態を保つことが極めて難しい。ただ近年の市場環境において、効率的に業績を向上させなければならないという必然性から、中小企業においても科学的なアプローチが受け入れられる土壌が醸成されてきたのである。
と同時に、コンサルティングを生業にしている方々が、書籍を使ったマーケティングを実施するという現実も、こうした手法が世間的に認知された背景だと考えられる。
ただし、この法則には決定的に欠けている視点がある。それは顧客の存在だ。営業のプロセス・スキル・ナレッジを「見える化」するという視点は、あくまで企業側のテクニカルな構造を体系化することに過ぎない。しかし、営業は、顧客が買うという行為が存在しない限り、成果にはつながらないのだ。
では、この顧客が「なぜ買うのか」という本質的な問いに対する答えを導き出せるノウハウはどこに提供されているのだろうか。残念ながら、このノウハウを体系化された書籍にはまだ出会っていない。私が目指すのはこの「顧客がなぜ買うのかという問いに答えを導き出すノウハウ」を提供する書籍である。
しかも、この書籍を読みさえすれば、自分自身で実践することができるという平易な本だ。まだまだ端緒に立ったところだが、必ず仕上げなければならない。
2010年12月26日日曜日
顧客の深耕への転換
マーケティングとは、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその商品を効果的に得られるようにする活動」のすべてを表す概念であり、端的に言えば「売れるしくみづくり」のことを指す。
これまでのマーケティング戦略といえば、ターゲットとなる市場セグメント群を大まかに特定し、価格とプロモーションを決め、マスメディア広告の計画を立てるといった流れを経て立案されることがほとんど。
しかし、この立案過程は、マス・マーケットやマス・メディアが主流だった時代の話に過ぎない。現在は、製品のマーケティングではなく顧客の深耕に軸足を移す時期にある。そしてその行動、つまり顧客リレーションシップの構築をサポートしてくれる様々なツールが提供されてきている。
しかし、この顧客の深耕は、単なるツールの活用によって可能になるほど容易なものではない。これまでの製品を中心にしたマーケティングから、特定の顧客セグメントを中心にしたマーケティングに軸足を移すということは、顧客の行動を科学することが重要になってくる。
つまり「ある商品を売るターゲット」ではなく、「あるセグメントにはどういった商品が必要」で、「時系列的にどのようなニーズ変化が起こるのか」という事実をつかむことが不可欠なのだ。
この事実を掴むためには、顧客の態度や活動に関する情報の中から洞察を導き出す能力、それを裏付けるデータ解析能力が必要となってくる。
つまり、これからの営業・マーケティング担当者は、優秀な情報収集分析能力を身につける必要がある。加えて、モノの動きではなく、ヒトの動きを捉える視点への大転換が迫られているのだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
これまでのマーケティング戦略といえば、ターゲットとなる市場セグメント群を大まかに特定し、価格とプロモーションを決め、マスメディア広告の計画を立てるといった流れを経て立案されることがほとんど。
しかし、この立案過程は、マス・マーケットやマス・メディアが主流だった時代の話に過ぎない。現在は、製品のマーケティングではなく顧客の深耕に軸足を移す時期にある。そしてその行動、つまり顧客リレーションシップの構築をサポートしてくれる様々なツールが提供されてきている。
しかし、この顧客の深耕は、単なるツールの活用によって可能になるほど容易なものではない。これまでの製品を中心にしたマーケティングから、特定の顧客セグメントを中心にしたマーケティングに軸足を移すということは、顧客の行動を科学することが重要になってくる。
つまり「ある商品を売るターゲット」ではなく、「あるセグメントにはどういった商品が必要」で、「時系列的にどのようなニーズ変化が起こるのか」という事実をつかむことが不可欠なのだ。
この事実を掴むためには、顧客の態度や活動に関する情報の中から洞察を導き出す能力、それを裏付けるデータ解析能力が必要となってくる。
つまり、これからの営業・マーケティング担当者は、優秀な情報収集分析能力を身につける必要がある。加えて、モノの動きではなく、ヒトの動きを捉える視点への大転換が迫られているのだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
2010年12月25日土曜日
新規顧客をどのように開拓するかに課題を抱える企業
「自社のマーケティング活動は他社に比べて遅れている」と考える企業のマーケティング担当者が半数以上に上るというアンケート調査結果が公表された(電通イーマーケティングワン実施)。
今後重要性が高まると思われるマーケティング活動として、「新規見込み客の獲得戦略・施策の検討」(26.7%)や「顧客データベースの統合・一元化」(23.0%)が上位に挙げられている。新規顧客をどのように開拓するか、既存顧客の情報をいかに活用するかについて課題を抱える企業が多い様子がうかがえる。
こうしたアンケート結果がでると、ITベンダーでは、顧客データベースの統合・一元化などについて即効性のあるソリューションを提供する。しかし、そもそも「新規顧客をどのように開拓するか、既存顧客の情報をいかに活用するか」を真剣に社内で検討する必要があるのではないだろうか。
世の中に即効性のある解決策などはない。そんな解決策が本当にあるのならそうしたサービスを提供している企業は「新規顧客」開拓も「既存顧客」の掘り起こしも完璧にこなしているはずだ。
本当に必要なのは「分析する意志」なのだ。
例えば「新規顧客をどのように開拓するか」という課題については、これまでの顧客はどうやって取引を開始したのか?なぜ取引を始めることになったのか?など、現在の顧客との関係が開始された時点の情報を収集分析すればかなり有効な解決策が取得できる。つまり各営業担当者に属人的に蓄積されている情報を集約させるだけでいいのだ。
ここには何も難しい分析手法を必要とするわけでもないし、新たな投資が必要なわけでもない。簡単に、しかも他人に解決してもらおうとするのではなく、丹念に自ら解決しようとすれば、そこには必ず解決策が存在するのである。
CRMは単なる情報集積の手段に過ぎない。
しかもその手段を活用するためには、日々の営業活動を全て入力するという多大な労力が必要になってくる。これだけのコスト(営業担当者の時間)をかける前に、なぜその情報が必要なのかを問い直すことが重要なのだ。
「自社のマーケティング活動は他社に比べて遅れている」などと、他社との比較ばかりを考えるのではなく、足元の営業担当者が持つ情報をみつめ、既存顧客の声を丹念に拾い集めることができれば、必ず課題解決を図れるはずだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
今後重要性が高まると思われるマーケティング活動として、「新規見込み客の獲得戦略・施策の検討」(26.7%)や「顧客データベースの統合・一元化」(23.0%)が上位に挙げられている。新規顧客をどのように開拓するか、既存顧客の情報をいかに活用するかについて課題を抱える企業が多い様子がうかがえる。
こうしたアンケート結果がでると、ITベンダーでは、顧客データベースの統合・一元化などについて即効性のあるソリューションを提供する。しかし、そもそも「新規顧客をどのように開拓するか、既存顧客の情報をいかに活用するか」を真剣に社内で検討する必要があるのではないだろうか。
世の中に即効性のある解決策などはない。そんな解決策が本当にあるのならそうしたサービスを提供している企業は「新規顧客」開拓も「既存顧客」の掘り起こしも完璧にこなしているはずだ。
本当に必要なのは「分析する意志」なのだ。
例えば「新規顧客をどのように開拓するか」という課題については、これまでの顧客はどうやって取引を開始したのか?なぜ取引を始めることになったのか?など、現在の顧客との関係が開始された時点の情報を収集分析すればかなり有効な解決策が取得できる。つまり各営業担当者に属人的に蓄積されている情報を集約させるだけでいいのだ。
ここには何も難しい分析手法を必要とするわけでもないし、新たな投資が必要なわけでもない。簡単に、しかも他人に解決してもらおうとするのではなく、丹念に自ら解決しようとすれば、そこには必ず解決策が存在するのである。
CRMは単なる情報集積の手段に過ぎない。
しかもその手段を活用するためには、日々の営業活動を全て入力するという多大な労力が必要になってくる。これだけのコスト(営業担当者の時間)をかける前に、なぜその情報が必要なのかを問い直すことが重要なのだ。
「自社のマーケティング活動は他社に比べて遅れている」などと、他社との比較ばかりを考えるのではなく、足元の営業担当者が持つ情報をみつめ、既存顧客の声を丹念に拾い集めることができれば、必ず課題解決を図れるはずだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
2010年12月24日金曜日
天皇誕生日の記者会見にみる高齢化市場の到来
昨日12月23日は天皇誕生日。
天皇陛下の記者会見にて、77歳になられた天皇陛下が高齢ならではの真実を語られていた。
「加齢のことですが,耳がやや遠くなり,周囲の人には私に話をするときには少し大きな声で話してくれるように頼んでいます。テレビのニュースなどで,アナウンサーの話していることは分かるのですが,他の人の会話はかなり字幕に頼ります。アナウンサーがこんなに分かりやすく話してくれているのかということを,以前は考えたこともありませんでした。」
この一言はニーズ分析の観点から見て極めて重要です。
実は、まったく同じフレーズを私の父からも聞いたことがあります。
普段から高齢者と接していると、こうした事実を教えられる瞬間があります。
この瞬間こそ「ニーズ」を捉えた瞬間なのです。
このニーズを的確にとらえ、CMに活かしているのがアリコやリオネット補聴器でしょう。
地井武雄や白井孝子がとてもゆっくり視聴者に向かって語りかける。
こうした取り組みは、高齢者市場のマーケティングを真剣に考えているからこそ実践できるのです。
こうした事実、つまり「ニーズ」は、意図した質問で明らかにすることはとても難しいものです。
なぜなら、質問者や調査者が「仮説」としてこの事実を事前に想定する必要があるからです。
しかし、天皇陛下御自身も耳が少し遠くなった結果、実感として感じる瞬間があったに過ぎないのです。
質問者や調査者が、常に相手の立場に立って考えることは重要ですが、
その立場を本当の意味で理解することは不可能です。
できることといえば、常に相手の立場に立って考える努力を続けること、そして相手に寄り添うことに尽きるのです。
そういう意味で高齢化社会とは、まさにこれまでの商習慣を根底から覆す取り組みが必要となる新たな市場の到来なのです。このチャンスを捉えるために高齢者に寄り添うことこそが大切なのです。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
天皇陛下の記者会見にて、77歳になられた天皇陛下が高齢ならではの真実を語られていた。
「加齢のことですが,耳がやや遠くなり,周囲の人には私に話をするときには少し大きな声で話してくれるように頼んでいます。テレビのニュースなどで,アナウンサーの話していることは分かるのですが,他の人の会話はかなり字幕に頼ります。アナウンサーがこんなに分かりやすく話してくれているのかということを,以前は考えたこともありませんでした。」
この一言はニーズ分析の観点から見て極めて重要です。
実は、まったく同じフレーズを私の父からも聞いたことがあります。
普段から高齢者と接していると、こうした事実を教えられる瞬間があります。
この瞬間こそ「ニーズ」を捉えた瞬間なのです。
このニーズを的確にとらえ、CMに活かしているのがアリコやリオネット補聴器でしょう。
地井武雄や白井孝子がとてもゆっくり視聴者に向かって語りかける。
こうした取り組みは、高齢者市場のマーケティングを真剣に考えているからこそ実践できるのです。
こうした事実、つまり「ニーズ」は、意図した質問で明らかにすることはとても難しいものです。
なぜなら、質問者や調査者が「仮説」としてこの事実を事前に想定する必要があるからです。
しかし、天皇陛下御自身も耳が少し遠くなった結果、実感として感じる瞬間があったに過ぎないのです。
質問者や調査者が、常に相手の立場に立って考えることは重要ですが、
その立場を本当の意味で理解することは不可能です。
できることといえば、常に相手の立場に立って考える努力を続けること、そして相手に寄り添うことに尽きるのです。
そういう意味で高齢化社会とは、まさにこれまでの商習慣を根底から覆す取り組みが必要となる新たな市場の到来なのです。このチャンスを捉えるために高齢者に寄り添うことこそが大切なのです。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
2010年12月23日木曜日
お客様が買っているもの
「企業が売っていると考えているものを、顧客が買っていることは稀である」
これはピーター・F・ドラッカーが著書『創造する経営者』のなかで指摘した言葉である。
ほとんどの企業は、顧客は商品やサービスを買っていると勘違いしている。つまり、企業が顧客や市場についてわかっていると思っていることは、実はほとんど間違っているのである。
営業担当者には常に数字が与えられている。
売上、予算、粗利、新規取引先など。
だからこそ、売る側の論理で商品やサービスを販売することを考える。
しかし、顧客は売る側の論理など一切関係ない。
つまり顧客の論理、買う側の論理を理解できた企業こそが成功するのだ。
あるPOSレジメーカーは、小売店から新規開店の情報を得ると、商圏分析を行い店舗レイアウト・商品構成などの提案を行っている。このメーカーは、単にPOSレジを売るのではなく、繁盛するお店を作り上げることをサポートすることで、顧客の信頼を獲得している。つまり顧客が購入しているのはPOSレジではなく、こうした情報サポートなのである。
こうした顧客のニーズ、「お客様が何を買っているのか」については、本人だけしか知らないのだ。
つまり営業担当者の思い込みをできるだけ排除し、真摯に顧客の声に耳を傾けることこそが、成長のカギを握っているのである。
営業担当者やマネジメントは、売れない理由を方法論に頼ってしまう傾向がある。
しかし、問題の本質は方法論にはない。結局、顧客を理解することにしか答えは存在しないのだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
これはピーター・F・ドラッカーが著書『創造する経営者』のなかで指摘した言葉である。
ほとんどの企業は、顧客は商品やサービスを買っていると勘違いしている。つまり、企業が顧客や市場についてわかっていると思っていることは、実はほとんど間違っているのである。
営業担当者には常に数字が与えられている。
売上、予算、粗利、新規取引先など。
だからこそ、売る側の論理で商品やサービスを販売することを考える。
しかし、顧客は売る側の論理など一切関係ない。
つまり顧客の論理、買う側の論理を理解できた企業こそが成功するのだ。
あるPOSレジメーカーは、小売店から新規開店の情報を得ると、商圏分析を行い店舗レイアウト・商品構成などの提案を行っている。このメーカーは、単にPOSレジを売るのではなく、繁盛するお店を作り上げることをサポートすることで、顧客の信頼を獲得している。つまり顧客が購入しているのはPOSレジではなく、こうした情報サポートなのである。
こうした顧客のニーズ、「お客様が何を買っているのか」については、本人だけしか知らないのだ。
つまり営業担当者の思い込みをできるだけ排除し、真摯に顧客の声に耳を傾けることこそが、成長のカギを握っているのである。
営業担当者やマネジメントは、売れない理由を方法論に頼ってしまう傾向がある。
しかし、問題の本質は方法論にはない。結局、顧客を理解することにしか答えは存在しないのだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
本当にビジネスに役立つ著書とは
ベストセラーと呼ばれる本が、自分に役立つかどうかは無関係。
それを代表するのが、2010年に売れた本第一位の『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』、岩崎夏海、ダイヤモンド社。
話題の著書だっただけに読了。
近年、この本同様、小説仕立てでビジネスノウハウを提供するタイプの著書が増えている。TOC理論の『ザ・ゴール』や意思決定に必要な会計知識を伝える『「値引きして売れるなら捨てるよりマシ」は本当か?』などがその系統だ。
それぞれの著書には、実践的なノウハウが提供されていて納得できる。
ちなみに、この『もしドラ』は、ダイヤモンド社のドラッカー担当が「ドラッカー関連本としては、いちばん完成度が高い」と絶賛し、かつ長年ドラッカーの翻訳を務めてきた上田惇生さんが推薦するという一冊だそうだ。しかし、この『もしドラ』には実践的なノウハウは詰まっていない。
読後感は「全くつまらない空想小説」なのだ。
事実、著者である岩崎夏海はこう述べている。
「実は、女子高生ありきでした。ドラッカーも高校野球も、後から付け加えたにすぎません。主人公が女子高生のドラマだとアニメやコミックにしやすい。そうなれば、また本が売れます」と。つまり、彼にとっては、この『もしドラ』はドラッカーの経営理論に立脚しているわけでなく、300万部の著作を売ることを前提に組み立てられた商品に過ぎないのだ。
この著書を読んで、ドラッカーを理解しているつもりならそれは誤解だ。
また、この著書を読んで経営を理解したつもりだとすればそれは大間違いだ。
この著書の中で、甲子園行きが決まった高校生が、記者の質問に対して逆質問する場面が描かれている。「あなたがたは何を我々に望んでいるのか教えてほしい」と。顧客ニーズを捉えたい企業の姿を投影しているつもりで書いた場面であろう。
しかし、こんな顧客任せの商品やサービスなどが、この世に存在するのだろうか。
この商品・サービスがあったら、こんな人たちの役に立てるはず、という気持ちが企業の根幹にある。
その気持ちを単なる独りよがりに終わらせることなく、本当に役立つ商品・サービスに育て上げる行為こそが「顧客の声を聴く」という作業なのだ。
つまりこの著者は、ドラッカーの言いたかった本質、あるいは企業や企業人が本来的に欲している「顧客ニーズ」のとらえ方を間違えた意味で「小説化」しているのだ。
本というのは、時に多くの知識と経験をたった2000円弱の投資で体感させてくれる。
しかし一方で、それを批判する目を持たなければ、このような戦略にまんまとはまってしまうのだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
それを代表するのが、2010年に売れた本第一位の『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』、岩崎夏海、ダイヤモンド社。
話題の著書だっただけに読了。
近年、この本同様、小説仕立てでビジネスノウハウを提供するタイプの著書が増えている。TOC理論の『ザ・ゴール』や意思決定に必要な会計知識を伝える『「値引きして売れるなら捨てるよりマシ」は本当か?』などがその系統だ。
それぞれの著書には、実践的なノウハウが提供されていて納得できる。
ちなみに、この『もしドラ』は、ダイヤモンド社のドラッカー担当が「ドラッカー関連本としては、いちばん完成度が高い」と絶賛し、かつ長年ドラッカーの翻訳を務めてきた上田惇生さんが推薦するという一冊だそうだ。しかし、この『もしドラ』には実践的なノウハウは詰まっていない。
読後感は「全くつまらない空想小説」なのだ。
事実、著者である岩崎夏海はこう述べている。
「実は、女子高生ありきでした。ドラッカーも高校野球も、後から付け加えたにすぎません。主人公が女子高生のドラマだとアニメやコミックにしやすい。そうなれば、また本が売れます」と。つまり、彼にとっては、この『もしドラ』はドラッカーの経営理論に立脚しているわけでなく、300万部の著作を売ることを前提に組み立てられた商品に過ぎないのだ。
この著書を読んで、ドラッカーを理解しているつもりならそれは誤解だ。
また、この著書を読んで経営を理解したつもりだとすればそれは大間違いだ。
この著書の中で、甲子園行きが決まった高校生が、記者の質問に対して逆質問する場面が描かれている。「あなたがたは何を我々に望んでいるのか教えてほしい」と。顧客ニーズを捉えたい企業の姿を投影しているつもりで書いた場面であろう。
しかし、こんな顧客任せの商品やサービスなどが、この世に存在するのだろうか。
この商品・サービスがあったら、こんな人たちの役に立てるはず、という気持ちが企業の根幹にある。
その気持ちを単なる独りよがりに終わらせることなく、本当に役立つ商品・サービスに育て上げる行為こそが「顧客の声を聴く」という作業なのだ。
つまりこの著者は、ドラッカーの言いたかった本質、あるいは企業や企業人が本来的に欲している「顧客ニーズ」のとらえ方を間違えた意味で「小説化」しているのだ。
本というのは、時に多くの知識と経験をたった2000円弱の投資で体感させてくれる。
しかし一方で、それを批判する目を持たなければ、このような戦略にまんまとはまってしまうのだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
2010年12月21日火曜日
一次情報を収集することの重要さ PARTⅡ
現在、セメントに関する市場調査を実施している。
セメントとは、一般的に水や液剤などにより水和や重合し硬化する紛体をさす。
今回は、モルタルやコンクリートとして使用されるポルトランドセメントや混合セメントについての調査。
市場調査には、客観的な数値を収集するマクロ分析(二次データ分析)と、関係者に直接様々な質問を投げかけて市場動向を探る方法がある。基本的に二次情報は、図書館や業界統計を確認すれば、おおよその分析が可能。
しかし、そこでの情報はあくまで統計的な数値にすぎない。
そこで、建設資材商社などに聞き取り調査を実施することに。
実際、建設資材商社で聞き取りを行うと、様々なヒントがいただける。
特に現場の意見というのはとても大切だ。現在検討中の商品が市場に出た際に、「どんな情報が営業に必要なのか」「どんな売り先が考えられるか」「どの程度の値付けが妥当か」など、的確な意見を頂戴できる。
これは、現場にいるからこそ、実際の顧客を頭に浮かべながらの情報に加工されている。これこそ重視すべき一次情報なのだ。
価格・数量や流通経路などは、マクロ分析を行えばある程度のことは補足できる。しかし、どの業者がどんな流通経路を使っているのか。どこから販売すれば品物が流れるかといった具体的な情報はやはり足を使って稼がなければ集まらない。
これらの情報を分析して、新商材導入の可否に値する判断材料を提供するのが私の仕事であるが、この作業は実はとても楽しいる。知らない情報、新しいアイディアを、専門・専業としている方々からご提供いただける。こんな楽しい仕事はない。
普段の営業も同じだろう。自分自身も自社商品の専門家であるが、顧客もそれぞれ何らかの商品・サービスの専門家だ。営業で訪れた顧客に、彼らの専門分野の話を「聴く」だけで、新しい営業や商品のアイディアも浮かんでくるはずだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
セメントとは、一般的に水や液剤などにより水和や重合し硬化する紛体をさす。
今回は、モルタルやコンクリートとして使用されるポルトランドセメントや混合セメントについての調査。
市場調査には、客観的な数値を収集するマクロ分析(二次データ分析)と、関係者に直接様々な質問を投げかけて市場動向を探る方法がある。基本的に二次情報は、図書館や業界統計を確認すれば、おおよその分析が可能。
しかし、そこでの情報はあくまで統計的な数値にすぎない。
そこで、建設資材商社などに聞き取り調査を実施することに。
実際、建設資材商社で聞き取りを行うと、様々なヒントがいただける。
特に現場の意見というのはとても大切だ。現在検討中の商品が市場に出た際に、「どんな情報が営業に必要なのか」「どんな売り先が考えられるか」「どの程度の値付けが妥当か」など、的確な意見を頂戴できる。
これは、現場にいるからこそ、実際の顧客を頭に浮かべながらの情報に加工されている。これこそ重視すべき一次情報なのだ。
価格・数量や流通経路などは、マクロ分析を行えばある程度のことは補足できる。しかし、どの業者がどんな流通経路を使っているのか。どこから販売すれば品物が流れるかといった具体的な情報はやはり足を使って稼がなければ集まらない。
これらの情報を分析して、新商材導入の可否に値する判断材料を提供するのが私の仕事であるが、この作業は実はとても楽しいる。知らない情報、新しいアイディアを、専門・専業としている方々からご提供いただける。こんな楽しい仕事はない。
普段の営業も同じだろう。自分自身も自社商品の専門家であるが、顧客もそれぞれ何らかの商品・サービスの専門家だ。営業で訪れた顧客に、彼らの専門分野の話を「聴く」だけで、新しい営業や商品のアイディアも浮かんでくるはずだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
2010年12月20日月曜日
点の情報から生まれたハイボール戦略
本日発売のAERAにサントリー酒類の記事がでている。
「ウイスキーをゼロから立て直してほしい」と佐治社長から言い渡された水谷さんがどうやって、ウイスキーを復活したかについてのインタビュー記事だ。
水谷さんは、部下に「答えはお客様にある」と言い続け、それを忠実に実践した部下は、直接店で客の意見を集め続けた。これは昨日のブログで書いた「一次情報」の重要さにもつながるし、顧客分析の必要性とも直結している。
しかしなぜ復活の起爆剤がハイボールだったのか。
その最初のきっかけとして「点の情報だった」と振り返っている。
飲食店のデータで角瓶の数字だけが良かった。内容を精査すると「ハイボール」として売れていた。この事実をつかんだのだ。
1983年にピークを迎え、右肩下がりのウイスキー市場。
そんな市場であっても、ウイスキーを飲んでいる「顧客」がいる。
しかも、その顧客が「ハイボール」として飲んでいる。
つまり、「答えはお客様にある」ということなのだ。
大企業であっても中小企業であっても同じことである。
答えを探してお客様の動向を分析する企業だけが、勝ち残っていく。
「ウイスキーをゼロから立て直してほしい」と佐治社長から言い渡された水谷さんがどうやって、ウイスキーを復活したかについてのインタビュー記事だ。
水谷さんは、部下に「答えはお客様にある」と言い続け、それを忠実に実践した部下は、直接店で客の意見を集め続けた。これは昨日のブログで書いた「一次情報」の重要さにもつながるし、顧客分析の必要性とも直結している。
しかしなぜ復活の起爆剤がハイボールだったのか。
その最初のきっかけとして「点の情報だった」と振り返っている。
飲食店のデータで角瓶の数字だけが良かった。内容を精査すると「ハイボール」として売れていた。この事実をつかんだのだ。
1983年にピークを迎え、右肩下がりのウイスキー市場。
そんな市場であっても、ウイスキーを飲んでいる「顧客」がいる。
しかも、その顧客が「ハイボール」として飲んでいる。
つまり、「答えはお客様にある」ということなのだ。
大企業であっても中小企業であっても同じことである。
答えを探してお客様の動向を分析する企業だけが、勝ち残っていく。
2010年12月19日日曜日
一次情報を収集することの重要さ
西日本旅客鉄道が大阪~札幌を運行するトワイライトエクスプレスという寝台特急列車をご存じだろうか。日本版オリエントエクスプレスと呼ばれた時期もある。
この列車のA個室ロイヤルスイート(1号車1番)の予約が取れたので、父と二人で北海道観光に出かけた。プラチナチケットらしく、予約するのがとても難しいのだそうだ。
父はいわゆるレールファンだ。スイスの登山鉄道、ヨーロッパのオリエントエクスプレス、南アフリカのロボスレイルと、世界の列車を体験してきて、最後の楽しみにとっておいた寝台列車だった。
しかしである。実際には期待を裏切られる残念な列車だった。
まずその揺れの大きさ。確かに列車の両側は最も揺れるとはいえ、その揺れの大きさたるや尋常ではない。乗り物酔いには強い私もさすがに弱ってしまった。加えてシャワールーム&トイレの構造の稚拙さ。排水がうまくいかず、密閉された小部屋の足元で波をうつ始末だった。
さて、タイトルの「一次情報を収集することの重要さ」と、何が関係しているかといえば、この事実である。これまで、父はトワイライトエクスプレス関連の雑誌や旅行記など、様々なものに目を通してきた。そこでは一貫してポジティブな評価だった。だからこそ期待も膨らんでいた。
つまり、世の中に流布されている「二次情報」と、私たちが感じた「一次情報」とは全く違うものだったのだ。私は市場調査を専門としている。つまり情報収集が仕事である。そこでいつも注意するポイントがある。それは「一次情報であること」と「客観的事実であること」だ。
誰かがこう言ってたから、という情報の信頼性は極めて薄い。もしその情報を信頼できるとすれば、客観的事実が示された場合に限られるだろう。
ではなぜトワイライトエクスプレスの情報は、ポジティブな意見で占められていたのだろうか。
まず、雑誌記事であるという点である。通常大人二人で乗車すれば、夕食も含め10万円は下らない。
しかも予約が取れない列車である。覆面調査という客観的な手法で調査は不可能に近い。つまり西日本旅客鉄道が協力しなければ体験することすらできないのだ。その結果、どうしても強い意見は書きづらい。
加えてその希少性である。展望室が最後尾として機能するのは週4回だけ(大阪発)。つまり年間200組程度しかこの空間を体験できないのだ。1989年12月から一般運行を開始したというから約20年間で4000組。これだけの人たちしか体験していないため「一次情報」が聞こえてこないのだ。
いくらマクロな「二次情報」を大量に集めても、こうしたミクロな「一次情報」を収集しない限り、情報はほとんど役に立たないという証左である。市場調査はまさにこの点が肝要なのだ。
企業にとって大切なのは、多くの人から集める「二次情報」ではない。
本当の顧客の声、つまり「一次情報」をどれだけ集められるかである。
これからの企業の存続は、この一点にかかっているといっても過言ではない。
この列車のA個室ロイヤルスイート(1号車1番)の予約が取れたので、父と二人で北海道観光に出かけた。プラチナチケットらしく、予約するのがとても難しいのだそうだ。
父はいわゆるレールファンだ。スイスの登山鉄道、ヨーロッパのオリエントエクスプレス、南アフリカのロボスレイルと、世界の列車を体験してきて、最後の楽しみにとっておいた寝台列車だった。
しかしである。実際には期待を裏切られる残念な列車だった。
まずその揺れの大きさ。確かに列車の両側は最も揺れるとはいえ、その揺れの大きさたるや尋常ではない。乗り物酔いには強い私もさすがに弱ってしまった。加えてシャワールーム&トイレの構造の稚拙さ。排水がうまくいかず、密閉された小部屋の足元で波をうつ始末だった。
さて、タイトルの「一次情報を収集することの重要さ」と、何が関係しているかといえば、この事実である。これまで、父はトワイライトエクスプレス関連の雑誌や旅行記など、様々なものに目を通してきた。そこでは一貫してポジティブな評価だった。だからこそ期待も膨らんでいた。
つまり、世の中に流布されている「二次情報」と、私たちが感じた「一次情報」とは全く違うものだったのだ。私は市場調査を専門としている。つまり情報収集が仕事である。そこでいつも注意するポイントがある。それは「一次情報であること」と「客観的事実であること」だ。
誰かがこう言ってたから、という情報の信頼性は極めて薄い。もしその情報を信頼できるとすれば、客観的事実が示された場合に限られるだろう。
ではなぜトワイライトエクスプレスの情報は、ポジティブな意見で占められていたのだろうか。
まず、雑誌記事であるという点である。通常大人二人で乗車すれば、夕食も含め10万円は下らない。
しかも予約が取れない列車である。覆面調査という客観的な手法で調査は不可能に近い。つまり西日本旅客鉄道が協力しなければ体験することすらできないのだ。その結果、どうしても強い意見は書きづらい。
加えてその希少性である。展望室が最後尾として機能するのは週4回だけ(大阪発)。つまり年間200組程度しかこの空間を体験できないのだ。1989年12月から一般運行を開始したというから約20年間で4000組。これだけの人たちしか体験していないため「一次情報」が聞こえてこないのだ。
いくらマクロな「二次情報」を大量に集めても、こうしたミクロな「一次情報」を収集しない限り、情報はほとんど役に立たないという証左である。市場調査はまさにこの点が肝要なのだ。
企業にとって大切なのは、多くの人から集める「二次情報」ではない。
本当の顧客の声、つまり「一次情報」をどれだけ集められるかである。
これからの企業の存続は、この一点にかかっているといっても過言ではない。
2010年12月18日土曜日
建築業界の課題と問題
現在、建築関連の仕事をしている。
そのなかで、建築業界では、一般的な小売や製造業界では考えられない問題で驚かされる。
それは、当初の取り決め通り作業が進捗しないこと、及び価格が変動することである。
この問題はどこに起因するのか考えた。仮説は2つある。
ひとつは、分業化が進み、各情報が専門化かつ拡散したため、全体をまとめる人材がいないこと。
ひとつは、発注者が個人のため、合理的な経済性が徹底されていないこと。
つまり、工務店・設計士は、注文住宅という変動的な商品を扱うため、常に違う設計・部材・人材をその都度使用することを求められる。このため同水準の品質を保障できないし価格自体も流動的になりがち。
だから、部材の知識や価格など経験的にしか判断できない。しかもそれぞれの知識が経験的に暗黙知化されているため、全体をマネジメントする人材が育たず、結果として組織的なゼネコンや全国フランチャイズ、ハウスメーカーが伸びてくるのだろう。
これは受注者側だけでなく、発注者側にも責任の一端がある。
それは建築物を作る段階で、夢が膨らみ、当初プランとはかけ離れた構造物・内装になってくる。全体金額が大きいため価格変動がさほど気にならない。結果、当初の予算とずれるという現実を当たり前のようにつくってしまっているのだ。
確かに土地の形状はどれも同じものはない。
しかし、家族構成や生活パターンは同じ日本人であればさほど変わらない。 しかも窓や玄関、ドアや間取りがパターン化できるのなら、建物だって本来パターン化されているはず。つまり、当初プランと結果が大幅に異なるようなことは本来ありえないのだ。
埼玉県にファイブイズホームというハウスメーカーがある。
このメーカーの考え方のように、ある程度自社の商品を規格化することは可能である。
それは、大手メーカーであっても中小メーカーであってもである。つまり、それぞれの企画商品を提供すれば、なにも注文住宅という手のかかる商品を消費者としても購入する必要はないのだ。
これだけ大きな業界だからこそ、製品・人材・技術を標準化させる努力が必要なのではないだろうか。
その意味で、調査というツールが全ての過程における標準化に役立てると思う。
そのなかで、建築業界では、一般的な小売や製造業界では考えられない問題で驚かされる。
それは、当初の取り決め通り作業が進捗しないこと、及び価格が変動することである。
この問題はどこに起因するのか考えた。仮説は2つある。
ひとつは、分業化が進み、各情報が専門化かつ拡散したため、全体をまとめる人材がいないこと。
ひとつは、発注者が個人のため、合理的な経済性が徹底されていないこと。
つまり、工務店・設計士は、注文住宅という変動的な商品を扱うため、常に違う設計・部材・人材をその都度使用することを求められる。このため同水準の品質を保障できないし価格自体も流動的になりがち。
だから、部材の知識や価格など経験的にしか判断できない。しかもそれぞれの知識が経験的に暗黙知化されているため、全体をマネジメントする人材が育たず、結果として組織的なゼネコンや全国フランチャイズ、ハウスメーカーが伸びてくるのだろう。
これは受注者側だけでなく、発注者側にも責任の一端がある。
それは建築物を作る段階で、夢が膨らみ、当初プランとはかけ離れた構造物・内装になってくる。全体金額が大きいため価格変動がさほど気にならない。結果、当初の予算とずれるという現実を当たり前のようにつくってしまっているのだ。
確かに土地の形状はどれも同じものはない。
しかし、家族構成や生活パターンは同じ日本人であればさほど変わらない。 しかも窓や玄関、ドアや間取りがパターン化できるのなら、建物だって本来パターン化されているはず。つまり、当初プランと結果が大幅に異なるようなことは本来ありえないのだ。
埼玉県にファイブイズホームというハウスメーカーがある。
このメーカーの考え方のように、ある程度自社の商品を規格化することは可能である。
それは、大手メーカーであっても中小メーカーであってもである。つまり、それぞれの企画商品を提供すれば、なにも注文住宅という手のかかる商品を消費者としても購入する必要はないのだ。
これだけ大きな業界だからこそ、製品・人材・技術を標準化させる努力が必要なのではないだろうか。
その意味で、調査というツールが全ての過程における標準化に役立てると思う。
2010年12月17日金曜日
市場調査は勝つための道具だ
インテージ・マーケティング・フォーラムという催しが、11月2日(木)新宿・京王プラザホテルで開催された。ゲストスピーカーには大前研一氏が招かれ「ハイ・コンセプトな時代の読み方・働き方」というタイトルで講演された。
その中で大前研一は「市場調査はなくなる」と述べた。
その理由は、この時代のスピードに、過去の数値分析が意味をなさないからだという。
しかし私の考え方は違う。
調査はやはり勝つための必須の道具である。
例えばセメントのような国内における衰退市場が存在する。
民主党政権下での「コンクリートから人へ」や、リーマンショック後の建築不況、少子高齢化社会の到来による新築需要の減少。どこにも光明は見えない。
だからといって、そこに本当に市場はないのだろうか?
2000年と比較して、その生産高は7割しかない。
しかし、それでも年間5837万8000tもの生産高である。
もし現在のプレーヤーに挑戦し、このマーケットを総取りできればどうだろう。
現体制から見れば「衰退」かもしれないが、新規参入者から見ればそれは「成長」だ。
この挑戦するプレーヤーにとって、現体制がなぜ衰退に陥っているのか?
どんな課題や問題を抱えているのか?
顧客のニーズは何かをくみ取ることができれば、
まさにこの巨大なマーケットを自分のものにできるのである。
「市場調査はなくなる」という予言は残念ながら成就しないだろう。
それは市場調査が、未来を予言する技だという誤った認識から導き出された答えだからである。
市場調査とは、いまを正確に知るための道具なのだ。
その中で大前研一は「市場調査はなくなる」と述べた。
その理由は、この時代のスピードに、過去の数値分析が意味をなさないからだという。
しかし私の考え方は違う。
調査はやはり勝つための必須の道具である。
例えばセメントのような国内における衰退市場が存在する。
民主党政権下での「コンクリートから人へ」や、リーマンショック後の建築不況、少子高齢化社会の到来による新築需要の減少。どこにも光明は見えない。
だからといって、そこに本当に市場はないのだろうか?
2000年と比較して、その生産高は7割しかない。
しかし、それでも年間5837万8000tもの生産高である。
もし現在のプレーヤーに挑戦し、このマーケットを総取りできればどうだろう。
現体制から見れば「衰退」かもしれないが、新規参入者から見ればそれは「成長」だ。
この挑戦するプレーヤーにとって、現体制がなぜ衰退に陥っているのか?
どんな課題や問題を抱えているのか?
顧客のニーズは何かをくみ取ることができれば、
まさにこの巨大なマーケットを自分のものにできるのである。
「市場調査はなくなる」という予言は残念ながら成就しないだろう。
それは市場調査が、未来を予言する技だという誤った認識から導き出された答えだからである。
市場調査とは、いまを正確に知るための道具なのだ。
2010年12月16日木曜日
高齢者市場への大転換期
コンビニ大手のファミリーマートが、来年にも人口減が進む地方の市町村に小型店を出店する。
食料品・日用品宅配サービスの「らでぃっしゅぼーや」は、軽トラックによる有機野菜などの移動販売実験を、東京都西部と神奈川県東部で開始した。
どちらもターゲットは買い物難民。
買い物難民とは、郊外型の大規模店との競争や不況による経営難などから、地域店舗が閉店してしまい、特に高齢者などクルマを運転できない人々が生活用品の購入に困るという社会現象、またはその被害を受けた人びとのことを指す。基本的には高齢者のことだ。
我が家では、80歳になる父がボケ防止をかねて買い物に出かけている。しかし年々、体力気力的に出かけるのが難しくなってきている。ましてや足が不自由になったりすると、近くのスーパーに行くのも重労働。
そうした意味においても、この取り組みは確実にニーズが存在している市場である。
しかも、買い物行動は一種の娯楽である。宅配では「選ぶ」楽しさを奪われしまうが、移動販売などでは「選ぶ」楽しさが担保されている。
今、企業の中心にいる中堅層(30~40歳代)は、この高齢化市場を現実論として見つめなおす必要がある。確かにインターネットの普及により情報収集という意味においては劇的な変化を体感してきている世代でもあるが、他方で親世代との同居体験がなく、高齢化の日常というニーズを掬い取る体験を積み重ねていない。
高齢化市場は、近いうちに中国という経済大国でも必ずおこってくる。
その時に、日本で蓄積したノウハウを輸出することも可能だ。
いま汗をかき、本当の高齢者達のニーズを掬い取ることこそ、我々が世界で勝ち残るひとつのチャンスではないだろうか。
食料品・日用品宅配サービスの「らでぃっしゅぼーや」は、軽トラックによる有機野菜などの移動販売実験を、東京都西部と神奈川県東部で開始した。
どちらもターゲットは買い物難民。
買い物難民とは、郊外型の大規模店との競争や不況による経営難などから、地域店舗が閉店してしまい、特に高齢者などクルマを運転できない人々が生活用品の購入に困るという社会現象、またはその被害を受けた人びとのことを指す。基本的には高齢者のことだ。
我が家では、80歳になる父がボケ防止をかねて買い物に出かけている。しかし年々、体力気力的に出かけるのが難しくなってきている。ましてや足が不自由になったりすると、近くのスーパーに行くのも重労働。
そうした意味においても、この取り組みは確実にニーズが存在している市場である。
しかも、買い物行動は一種の娯楽である。宅配では「選ぶ」楽しさを奪われしまうが、移動販売などでは「選ぶ」楽しさが担保されている。
今、企業の中心にいる中堅層(30~40歳代)は、この高齢化市場を現実論として見つめなおす必要がある。確かにインターネットの普及により情報収集という意味においては劇的な変化を体感してきている世代でもあるが、他方で親世代との同居体験がなく、高齢化の日常というニーズを掬い取る体験を積み重ねていない。
高齢化市場は、近いうちに中国という経済大国でも必ずおこってくる。
その時に、日本で蓄積したノウハウを輸出することも可能だ。
いま汗をかき、本当の高齢者達のニーズを掬い取ることこそ、我々が世界で勝ち残るひとつのチャンスではないだろうか。
2010年12月14日火曜日
顧客の声を聞くことが利益につながる
デンマークの玩具メーカーLEGOは、50年間成長を続け「デンマークの宝」とまでいわれるほどの成功を収めてきたにもかかわらず、2000年半ばには業績が大幅に悪化し一時は身売りを考えるまで追い込まれていた。
原因は、
・ウォールマートなど流通主導の低価格競争による売上低迷と利益率の悪化
・本業とは異なる分野への多角化と失敗
・50年間ずっと成長を続けてきたおごりとブランドへの過信など。
復活のきっかけは、ファンの声に耳を傾けることことによる活路を見出す原点回帰。
顧客の声にFOCUSする。顧客の視点からコアの価値を見つめ直し、今の時代にあった新しい魅力を見出していく。ヒントはやはりそこにある。
実際、LEGOは売る側の論理のみで企業経営を行っていた体制から、顧客側の論理にたった企業経営に舵を切ったわけだ。これによって、本来の顧客を取り戻し、新しい顧客も手に入れ、不景気の中にもかかわらず、2009年度は前年比純利益6割UPと大きく業績を伸ばしている。
大企業だから成功した、というわけではなく顧客の声を聞くという姿勢が業績復活に大きく貢献したといえるだろう。
原因は、
・ウォールマートなど流通主導の低価格競争による売上低迷と利益率の悪化
・本業とは異なる分野への多角化と失敗
・50年間ずっと成長を続けてきたおごりとブランドへの過信など。
復活のきっかけは、ファンの声に耳を傾けることことによる活路を見出す原点回帰。
顧客の声にFOCUSする。顧客の視点からコアの価値を見つめ直し、今の時代にあった新しい魅力を見出していく。ヒントはやはりそこにある。
実際、LEGOは売る側の論理のみで企業経営を行っていた体制から、顧客側の論理にたった企業経営に舵を切ったわけだ。これによって、本来の顧客を取り戻し、新しい顧客も手に入れ、不景気の中にもかかわらず、2009年度は前年比純利益6割UPと大きく業績を伸ばしている。
大企業だから成功した、というわけではなく顧客の声を聞くという姿勢が業績復活に大きく貢献したといえるだろう。
2010年12月13日月曜日
売上向上と分析視点
日経流通新聞2001年12月1日版にトライアルカンパニー(九州のDS)について記事が掲載されている。
この記事には、商品計画担当者の分析力が、売上向上につながっている事例が示されていた。
(以下、記事引用)
----------------------------------------
「60円で缶入りポテトチップスを出せば飛ぶように売れる」。09年10月菓子部門の商品計画を担当する枝村ディビジョン長はひらめいた。通常100円強のNBの同種商品を80円に値下げしたら、売り上げが2~3倍に伸びたからだ。
----------------------------------------
トライアルカンパニーは年間売上2000億の企業だ。だからこそ分析が可能な環境が整っているともいえる。しかし、いずれにせよ、80円に値下げしたら売上が伸びたという事実を、POSデータから拾って、新たな商品開発につなげている。
ここで重要なのは、80円に値下げしたことでもなく、売り上げが2~3倍に伸びたことでもない。
実際に行った値下げの結果を確認し、その要因を分析、次の売上につなげようとしている実践的な姿勢である。この視点を担当者が持っている限り、あらゆる場面で売上を向上させる工夫を積み重ねていけるのだ。
商品開発や営業活動には、当然成功と失敗がつきものである。しかし、その要因を常に分析し、成功率を高める努力、失敗を減らす努力を積み重ねていくことは可能である。そのためにも、まず日々の仕事を見つめなおし、なぜ成功したのか?なぜ失敗したのか?を検討することから始めることが大切だ。
この記事には、商品計画担当者の分析力が、売上向上につながっている事例が示されていた。
(以下、記事引用)
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「60円で缶入りポテトチップスを出せば飛ぶように売れる」。09年10月菓子部門の商品計画を担当する枝村ディビジョン長はひらめいた。通常100円強のNBの同種商品を80円に値下げしたら、売り上げが2~3倍に伸びたからだ。
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トライアルカンパニーは年間売上2000億の企業だ。だからこそ分析が可能な環境が整っているともいえる。しかし、いずれにせよ、80円に値下げしたら売上が伸びたという事実を、POSデータから拾って、新たな商品開発につなげている。
ここで重要なのは、80円に値下げしたことでもなく、売り上げが2~3倍に伸びたことでもない。
実際に行った値下げの結果を確認し、その要因を分析、次の売上につなげようとしている実践的な姿勢である。この視点を担当者が持っている限り、あらゆる場面で売上を向上させる工夫を積み重ねていけるのだ。
商品開発や営業活動には、当然成功と失敗がつきものである。しかし、その要因を常に分析し、成功率を高める努力、失敗を減らす努力を積み重ねていくことは可能である。そのためにも、まず日々の仕事を見つめなおし、なぜ成功したのか?なぜ失敗したのか?を検討することから始めることが大切だ。
2010年12月12日日曜日
顧客満足度調査における注意点
先週家族で食事に出かけた。
訪れたのは今年オープンしたばかりの和食屋。
ある情報誌に宣材写真が掲載されており、ビジュアルに惹かれての選択。
店に向かう道中、家族と期待度について話をした。予約した後、家族全員がこの宣材写真を見ていた。もちろん店のおすすめ情報にも目を通している(この店の場合、オーストラリアの日本大使館でシェフを務めていたとのこと)。つまり情報だけで、各々が店に対して何らかの期待感を抱いているのだ。
そして訪れた店は味も価格もとても満足のいくものだった。私自身は期待度がニュートラルだったので、結果的には満足度は4(5段階評価)。しかし一緒に行った父は期待度が4だったため満足度3とのこと。つまり満足度は期待度との相対関係で測定されなければ、実際には満足のいくものだと認識していても、数値で表すと違いが出てくるのである。
満足度調査ではこうした質問文が当たり前のように使用されている。しかし、本当の評価が必ずしも、数値として補足できているとは限らないのである。
訪れたのは今年オープンしたばかりの和食屋。
ある情報誌に宣材写真が掲載されており、ビジュアルに惹かれての選択。
店に向かう道中、家族と期待度について話をした。予約した後、家族全員がこの宣材写真を見ていた。もちろん店のおすすめ情報にも目を通している(この店の場合、オーストラリアの日本大使館でシェフを務めていたとのこと)。つまり情報だけで、各々が店に対して何らかの期待感を抱いているのだ。
そして訪れた店は味も価格もとても満足のいくものだった。私自身は期待度がニュートラルだったので、結果的には満足度は4(5段階評価)。しかし一緒に行った父は期待度が4だったため満足度3とのこと。つまり満足度は期待度との相対関係で測定されなければ、実際には満足のいくものだと認識していても、数値で表すと違いが出てくるのである。
満足度調査ではこうした質問文が当たり前のように使用されている。しかし、本当の評価が必ずしも、数値として補足できているとは限らないのである。
2010年12月11日土曜日
答えは既存顧客の中にある
ビジネスの世界では日々、売上と利益が追及されている。
佐藤義典は著書1)図解 実戦マーケティング戦略
にて、「売り上げを上げる方法はたった5つしかない」として売上5原則を提示。その5つとは、①新規顧客の増加、②流出顧客の減少、③購買頻度の増加、④購買点数の増大、⑤1点あたりの商品単価の向上、である。
この5原則の中で、新規顧客に関する項目は1点のみ。残る4点は既存顧客に関する項目である。
つまり「売り上げを上げる」という意味において、既存顧客には打つ手が複数あるということでもある。
では日常、営業担当者や営業マネージャー、経営層はこうした②~④の現状と推移をどこまで正確につかみ、実際の営業活動に落とし込んでいるだろうか。実は、中小企業では、こうした基本的な分析がほとんどできていない。つまり、勘や経験だけで、日々の売り上げを作っているのである。
では、この既存顧客に関する項目を詳細に分析することは、難しいことなのだろうか。
いや、実に簡単である。日々の販売情報(データ)とエクセル(表計算ソフト)さえあれば、あっというまに現状分析が可能なのである。
一昨日のブログにも書いたが、行動科学を当てはめるのは、まさにこの分析を終え、ターゲットを明確に見据えたうえで、営業活動を成功するルールに従って遂行していくことが重要なのである。
営業担当者、営業マネジャーは常に日々の数字に追われている。
しかし、たった1日でも立ち止まって、自分の持っているデータを見つめなおすだけで、来週からの営業活動がより実り多いものになるのである。
1)『実践マーケティング戦略』日本能率マネジメントセンター,2005
図解 実戦マーケティング戦略
佐藤義典は著書1)図解 実戦マーケティング戦略
にて、「売り上げを上げる方法はたった5つしかない」として売上5原則を提示。その5つとは、①新規顧客の増加、②流出顧客の減少、③購買頻度の増加、④購買点数の増大、⑤1点あたりの商品単価の向上、である。
この5原則の中で、新規顧客に関する項目は1点のみ。残る4点は既存顧客に関する項目である。
つまり「売り上げを上げる」という意味において、既存顧客には打つ手が複数あるということでもある。
では日常、営業担当者や営業マネージャー、経営層はこうした②~④の現状と推移をどこまで正確につかみ、実際の営業活動に落とし込んでいるだろうか。実は、中小企業では、こうした基本的な分析がほとんどできていない。つまり、勘や経験だけで、日々の売り上げを作っているのである。
では、この既存顧客に関する項目を詳細に分析することは、難しいことなのだろうか。
いや、実に簡単である。日々の販売情報(データ)とエクセル(表計算ソフト)さえあれば、あっというまに現状分析が可能なのである。
一昨日のブログにも書いたが、行動科学を当てはめるのは、まさにこの分析を終え、ターゲットを明確に見据えたうえで、営業活動を成功するルールに従って遂行していくことが重要なのである。
営業担当者、営業マネジャーは常に日々の数字に追われている。
しかし、たった1日でも立ち止まって、自分の持っているデータを見つめなおすだけで、来週からの営業活動がより実り多いものになるのである。
1)『実践マーケティング戦略』日本能率マネジメントセンター,2005
図解 実戦マーケティング戦略
2010年12月9日木曜日
売上・利益を伸ばす顧客分析術
来年、中小企業を対象に企画している講座のタイトル案。
現在、講座用のPPTを作成中。その過程で、参考文献を読みながら思ったこと。
最近、上梓され売上ランキングに掲載されるビジネス書、特に営業関連の書籍はほぼ網羅。共通するのは「根性ではなく科学である」というポイント。何故こうした点が強調されるようになったのか。それは右肩上がりの成長市場から、平行あるいは右肩下がりの市場環境で、より無駄なく効率的に収益を上げることが重要かということ。
そこで提案されるのが、「見える化」や「仕組化」など行動科学の考え方である。
しかし一見、すぐにでも使える方法に感じるこの考え方にも課題はある。
それは問題点の見つけ方が提示されていないことにある。
営業活動を「見える化」「仕組化」する目的は、成果を効果的に上げることを目標としている。 しかし、その成果を上げる方向性については、何ら検討されていない。過去の成功事例を抽象化しても、方向が間違っていれば成果は上がらない。
過去の営業実績を詳しく分析することで、どの部署が・どの担当者が・どの商品が・どの顧客が問題を抱えているのか?原因は何なのか?を明らかにしたうえで、その方向に最も適した成功事例を行動科学にあてはめて実践していかなければいけないのではないだろうか。
行動科学が喝破する「物が売れない理由は簡単で、売れる行動をとっていないからだ」という論理。しかし、そこには顧客側の論理が欠落している。「売れる」のではなく「買ってくれる」のだ。つまり、何処にその商品やサービスを希望する人たちがいるのかという情報を捉えた上で、より効果的に「売れる」行動を明らかにしなければならない。
今度の講座は、どうすればこの「買ってくれる顧客」、つまり商品やサービスを希望する人たちを見つけるのかついて明らかにしたいと思う。
現在、講座用のPPTを作成中。その過程で、参考文献を読みながら思ったこと。
最近、上梓され売上ランキングに掲載されるビジネス書、特に営業関連の書籍はほぼ網羅。共通するのは「根性ではなく科学である」というポイント。何故こうした点が強調されるようになったのか。それは右肩上がりの成長市場から、平行あるいは右肩下がりの市場環境で、より無駄なく効率的に収益を上げることが重要かということ。
そこで提案されるのが、「見える化」や「仕組化」など行動科学の考え方である。
しかし一見、すぐにでも使える方法に感じるこの考え方にも課題はある。
それは問題点の見つけ方が提示されていないことにある。
営業活動を「見える化」「仕組化」する目的は、成果を効果的に上げることを目標としている。 しかし、その成果を上げる方向性については、何ら検討されていない。過去の成功事例を抽象化しても、方向が間違っていれば成果は上がらない。
過去の営業実績を詳しく分析することで、どの部署が・どの担当者が・どの商品が・どの顧客が問題を抱えているのか?原因は何なのか?を明らかにしたうえで、その方向に最も適した成功事例を行動科学にあてはめて実践していかなければいけないのではないだろうか。
行動科学が喝破する「物が売れない理由は簡単で、売れる行動をとっていないからだ」という論理。しかし、そこには顧客側の論理が欠落している。「売れる」のではなく「買ってくれる」のだ。つまり、何処にその商品やサービスを希望する人たちがいるのかという情報を捉えた上で、より効果的に「売れる」行動を明らかにしなければならない。
今度の講座は、どうすればこの「買ってくれる顧客」、つまり商品やサービスを希望する人たちを見つけるのかついて明らかにしたいと思う。
2010年12月8日水曜日
顧客満足度とコミュニケーション
現在、新規事業として賃貸住宅を計画中。
今年の春、現在の居住地周辺で時間を見つけては商圏分析を行い、地域特性に応じた居住者及び物件イメージは出来上がった。しかし、それを実際に形にしてくれるパートナー探しは迷走した。
まず、建築士・工務店・大工・ハウスメーカーに関する第三者情報が少なすぎること。つまり、ここでも、一般的な市場同様、提供サイドの情報のみが氾濫し、買い手側の客観的情報が提示されていないのである。
住宅を建築するのは、人生で最も大きな買い物とも言われる。それほど大きな買い物にもかかわらず、提供側を第三者的に評価する基準が存在せず、実際建ててみないとわからないという博打のような環境に顧客は置かれている。
そんな環境の中でも判断せざるを得ない状況にあり、4名の建築士・3社の工務店・3社の住宅メーカー・1社の建築グループと計11社を氾濫する情報の中から選択し、それぞれに条件を伝えてプランを考えてもらい、最終的に1つに決定した。
この業者は、顧客(私)が考える期待を超えた提案をしてきてくれた。その意味で「商品力」は優れたものがあった。しかし、測量や構造設計など具体的に業務を進行していく過程で、地盤改良などが追加的に発生したことにより、予算的に厳しくなり、計画の見直しなどスケジュールに遅れが生じてきた。
ここで担当者と顧客(私)のコミュニケーションが途切れがちになってきたのである。
担当者は一生懸命策を練っている。だからなかなか進捗しない。進捗しないから報告できない。まさに悪循環である。一方、顧客は一生懸命策を練っていることが見えない。不安が募っていくという循環に陥っていく。
ここで重要なのは、正しい情報を常に伝えるということである。無理やりいい情報を伝えることに意味があるわけではない。人は情報を持っていれば、冷静に判断を下せる。少なくとも商品力は突き抜けているのだから、コミュニケーション能力を高めることが不可欠だろう。悩んでいる姿を見せてくれれば、よりその業者・担当者の方に対する信頼感は高まるのである。
といいながら、自社の取り組み自体、同じ問題を抱えていないか見つめなおします。
今年の春、現在の居住地周辺で時間を見つけては商圏分析を行い、地域特性に応じた居住者及び物件イメージは出来上がった。しかし、それを実際に形にしてくれるパートナー探しは迷走した。
まず、建築士・工務店・大工・ハウスメーカーに関する第三者情報が少なすぎること。つまり、ここでも、一般的な市場同様、提供サイドの情報のみが氾濫し、買い手側の客観的情報が提示されていないのである。
住宅を建築するのは、人生で最も大きな買い物とも言われる。それほど大きな買い物にもかかわらず、提供側を第三者的に評価する基準が存在せず、実際建ててみないとわからないという博打のような環境に顧客は置かれている。
そんな環境の中でも判断せざるを得ない状況にあり、4名の建築士・3社の工務店・3社の住宅メーカー・1社の建築グループと計11社を氾濫する情報の中から選択し、それぞれに条件を伝えてプランを考えてもらい、最終的に1つに決定した。
この業者は、顧客(私)が考える期待を超えた提案をしてきてくれた。その意味で「商品力」は優れたものがあった。しかし、測量や構造設計など具体的に業務を進行していく過程で、地盤改良などが追加的に発生したことにより、予算的に厳しくなり、計画の見直しなどスケジュールに遅れが生じてきた。
ここで担当者と顧客(私)のコミュニケーションが途切れがちになってきたのである。
担当者は一生懸命策を練っている。だからなかなか進捗しない。進捗しないから報告できない。まさに悪循環である。一方、顧客は一生懸命策を練っていることが見えない。不安が募っていくという循環に陥っていく。
ここで重要なのは、正しい情報を常に伝えるということである。無理やりいい情報を伝えることに意味があるわけではない。人は情報を持っていれば、冷静に判断を下せる。少なくとも商品力は突き抜けているのだから、コミュニケーション能力を高めることが不可欠だろう。悩んでいる姿を見せてくれれば、よりその業者・担当者の方に対する信頼感は高まるのである。
といいながら、自社の取り組み自体、同じ問題を抱えていないか見つめなおします。
2010年12月7日火曜日
顧客満足度につながる対応
弊社は小規模な企業だ。
そんな小規模な企業に対してマイクロソフト社が提供しているofficelive for small buisinessを2007年から利用させてもらってきた。しかし、メールドメインを2種類使用するようになり、HPを自社で制作管理するようになってくると、出来ることに制限があることもあり、不便さが目立つようになってきていた。
そこで、ファーストサーバが安価で提供しているサーバーカウボーイにメールサーバ及びHPサーバの移管することにした。基本的にITに疎いが、マイクロソフトのサポートに事前に連絡をして、手続き方法を確認し、そのうえで実行したにもかかわらず大切な情報が届かない。
焦ってマイクロソフト社に連絡しても解約後は対応できないとの説明。
もちろん担当者は、精一杯社内のルール内での対応をしてもらったのは事実。
しかし、顧客は「解決」を望んでいるんであって、社内のルール内での対応を望んでいるわけではない。
その点、実際にはオーストラリアで弊社のドメイン情報を管理していたMelbourun IT社はとても素早く、解決に導いてくれる対応だった。
メールを送ったのが、昨晩の23時過ぎ。それが今朝6時にはすでに対応が完了し、必要な情報がすべて揃っており、しかもそのメールでの文面がとてもわかりやすく丁寧。いっそのことこの会社と取引しようかとも思ってしまったほど。
顧客満足は「売上」と直結することはわかっている。
しかし、実際に不満・満足を測定し、修正し、売り上げにつなげようとする努力を企業は継続的に続けなければいけない。マイクロソフトはせっかく無料で提供したサービスであっても、結果的にイメージを落としてしまい、新しく導入するOFFICE365への移行を1アカウント逃してしまったわけだ。
しかも、最悪の印象を残して。
こうしたひとつひとつの事例の積み重ねが、今後の企業の成長を決定すると思うと、自分自身のえりも正さねばと肝に銘じた。
そんな小規模な企業に対してマイクロソフト社が提供しているofficelive for small buisinessを2007年から利用させてもらってきた。しかし、メールドメインを2種類使用するようになり、HPを自社で制作管理するようになってくると、出来ることに制限があることもあり、不便さが目立つようになってきていた。
そこで、ファーストサーバが安価で提供しているサーバーカウボーイにメールサーバ及びHPサーバの移管することにした。基本的にITに疎いが、マイクロソフトのサポートに事前に連絡をして、手続き方法を確認し、そのうえで実行したにもかかわらず大切な情報が届かない。
焦ってマイクロソフト社に連絡しても解約後は対応できないとの説明。
もちろん担当者は、精一杯社内のルール内での対応をしてもらったのは事実。
しかし、顧客は「解決」を望んでいるんであって、社内のルール内での対応を望んでいるわけではない。
その点、実際にはオーストラリアで弊社のドメイン情報を管理していたMelbourun IT社はとても素早く、解決に導いてくれる対応だった。
メールを送ったのが、昨晩の23時過ぎ。それが今朝6時にはすでに対応が完了し、必要な情報がすべて揃っており、しかもそのメールでの文面がとてもわかりやすく丁寧。いっそのことこの会社と取引しようかとも思ってしまったほど。
顧客満足は「売上」と直結することはわかっている。
しかし、実際に不満・満足を測定し、修正し、売り上げにつなげようとする努力を企業は継続的に続けなければいけない。マイクロソフトはせっかく無料で提供したサービスであっても、結果的にイメージを落としてしまい、新しく導入するOFFICE365への移行を1アカウント逃してしまったわけだ。
しかも、最悪の印象を残して。
こうしたひとつひとつの事例の積み重ねが、今後の企業の成長を決定すると思うと、自分自身のえりも正さねばと肝に銘じた。
2010年12月6日月曜日
統計情報の活用について
市町村サイトには統計に関するページが必ずと言っていいほど整備されている。
大学院で研究していた時代には、こうした統計データを分析してレジュメを作成することが毎日だった。
今日は、ある市議会議員候補に商圏分析結果をプレゼンさせてもらった。
データは、町丁別の人口が年齢別に整理されたものを使用。
これを元に、町丁ごとの年齢構成の特性を分析し、候補者が得意とする分野に合致する有権者層が居住する地域を特定している。もちろん、人口だけでなく、世帯や就業特性なども国勢調査の小地域統計から分析した結果も併せて提示した。
市役所の人口統計データも国勢調査のどちらも、無料で信頼できるデータである。
しかも少し分析するだけで多くのことが見えてくる。
でも、こうしたデータがあることを行政はあまり伝えていないし、どのように役立つかを教育機関でも十分に教えてきていない。
商圏分析と銘打ったサービスの中には、こうした無料データをひな形に沿って整理しただけで、多額のフィーを要求するものもある。しかし、実際は「タダ」、いや我々が税金を投入して整備した貴重な資産なのである。
選挙は特にエリアビジネス同様、地域特性を把握することがとても重要である。
つまりこうした市町村が提供している統計情報や、国勢調査データを使いこなせることができれば、より的確に住民ニーズに答えていけるともいえる。
来年の講演会では、こうした現場で使える技術を提供することで、少しでも政治がよくなることを期待したい。
大学院で研究していた時代には、こうした統計データを分析してレジュメを作成することが毎日だった。
今日は、ある市議会議員候補に商圏分析結果をプレゼンさせてもらった。
データは、町丁別の人口が年齢別に整理されたものを使用。
これを元に、町丁ごとの年齢構成の特性を分析し、候補者が得意とする分野に合致する有権者層が居住する地域を特定している。もちろん、人口だけでなく、世帯や就業特性なども国勢調査の小地域統計から分析した結果も併せて提示した。
市役所の人口統計データも国勢調査のどちらも、無料で信頼できるデータである。
しかも少し分析するだけで多くのことが見えてくる。
でも、こうしたデータがあることを行政はあまり伝えていないし、どのように役立つかを教育機関でも十分に教えてきていない。
商圏分析と銘打ったサービスの中には、こうした無料データをひな形に沿って整理しただけで、多額のフィーを要求するものもある。しかし、実際は「タダ」、いや我々が税金を投入して整備した貴重な資産なのである。
選挙は特にエリアビジネス同様、地域特性を把握することがとても重要である。
つまりこうした市町村が提供している統計情報や、国勢調査データを使いこなせることができれば、より的確に住民ニーズに答えていけるともいえる。
来年の講演会では、こうした現場で使える技術を提供することで、少しでも政治がよくなることを期待したい。
2010年12月5日日曜日
マーケティング・リサーチの視点で選挙を見ると
「有権者は何を求めているのか・・・マーケティング・リサーチの視点で選挙を見ると」
ある尊敬する方に依頼を頂戴し、このようなテーマで講演を行うことになった。
聴衆は、現役市議会議員・統一地方選挙立候補予定者及びその支援者とのこと。
今日は、そのレジュメ作成に一日を費やす。
短期的に選挙に役立つマーケティングリサーチの実践ノウハウと、中長期的に役立つ社会調査の知識を1時間で伝えるにはどういった構成でいくべきかについて検討した。
「市民派候補のための選挙必勝マニュアル」をお借りしていたので読んでみたが、そこにヒントを見つけた。そのヒントとは、マニュアルの内容が広報的視点のみで構成されていたことだ。
選挙とはつまり、市民の悩みを特定し、その解決のための処方箋を示すことで共感を得、投票という対価を得ることにある。しかし、「市民の悩みを特定する」という第一歩に関するノウハウはほとんど提供されていないのだ。
これは現代の企業の抱える課題とまったく同じである。
企業も、顧客のニーズとは何かを問うことを忘れ、ただ売ることのみに専念してきた結果、売上・収益不振に陥っている。選挙に置き換えれば、投票数とはつまり、顧客である市民のニーズをくみ取れたことを如実に表す結果であり、企業における売上である。
投票率が上がらないことは単なるマクロな問題に過ぎない。候補者にとって重要なのは「得票数を上げる」こと、つまり如何に市民の悩みを特定し、解決のための処方箋を示せるのかにかかっているのだ。
そのためには、市民の悩みを特定する技術、すなわち調査技術(マーケティングリサーチ)が必須である。協力できる仲間や支援者とともに、丹念に市民の悩みを明らかにしていくこと。このことこそが、この講演会で提供すべき内容だとの結論に至った。
当日に喜んでもらえる講演内容に仕上げたい。
ある尊敬する方に依頼を頂戴し、このようなテーマで講演を行うことになった。
聴衆は、現役市議会議員・統一地方選挙立候補予定者及びその支援者とのこと。
今日は、そのレジュメ作成に一日を費やす。
短期的に選挙に役立つマーケティングリサーチの実践ノウハウと、中長期的に役立つ社会調査の知識を1時間で伝えるにはどういった構成でいくべきかについて検討した。
「市民派候補のための選挙必勝マニュアル」をお借りしていたので読んでみたが、そこにヒントを見つけた。そのヒントとは、マニュアルの内容が広報的視点のみで構成されていたことだ。
選挙とはつまり、市民の悩みを特定し、その解決のための処方箋を示すことで共感を得、投票という対価を得ることにある。しかし、「市民の悩みを特定する」という第一歩に関するノウハウはほとんど提供されていないのだ。
これは現代の企業の抱える課題とまったく同じである。
企業も、顧客のニーズとは何かを問うことを忘れ、ただ売ることのみに専念してきた結果、売上・収益不振に陥っている。選挙に置き換えれば、投票数とはつまり、顧客である市民のニーズをくみ取れたことを如実に表す結果であり、企業における売上である。
投票率が上がらないことは単なるマクロな問題に過ぎない。候補者にとって重要なのは「得票数を上げる」こと、つまり如何に市民の悩みを特定し、解決のための処方箋を示せるのかにかかっているのだ。
そのためには、市民の悩みを特定する技術、すなわち調査技術(マーケティングリサーチ)が必須である。協力できる仲間や支援者とともに、丹念に市民の悩みを明らかにしていくこと。このことこそが、この講演会で提供すべき内容だとの結論に至った。
当日に喜んでもらえる講演内容に仕上げたい。
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