2011年11月2日水曜日

新しい取引可能性をつくりだす創造的営業

とある医療関連製品メーカーの営業担当者。
彼は今春から、新設された営業企画室本部付に抜擢された。
それはある画期的な営業方法を思いついたからだ。

通常、医療医薬関連製品メーカーの営業担当者は、卸業者などと協力して病院への製品売り込みに精進する。当然、交渉相手は病院長、医師、薬剤部など、購買決定権をもつ人たちとなる。
しかし彼はなぜかゼネコンに営業に回るという方法をとって、大きな成功を手にしたのだ。

現在、病院には、医療機能評価機構による「病院機能評価」を受け、差別化を図ろうとする動きがある。もちろん評価制度自体に、根本的な問題も多く導入自体はまだあまり進んでいないが(病院全体の3割程度)、少なくとも客観的に機能を評価され、標準をクリアした病院経営を目指している。

こうした機能を有した病院を志向すれば、当然、ハード面からのアプローチも重要となる。
そこで、この評価機構の新しいヴァージョン導入に合わせて、その建設を請け負うゼネコンを対象に、「病院機能評価」とは何か?という知恵を授け、受注活動に役立ててもらおうという手法である。

もちろん疑問もある。
たとえこのレクチャーを受けたゼネコンが晴れて案件受注を獲得したとしても、必ずしも彼が所属する医療関連製品メーカーに、設備機器一式の発注が入るわけではないじゃないかという点である。

しかし、彼はこう考えた。普通に決定権者へアプローチしていても、病院機能評価導入を促すことはできない。もし川上でその概念を理解してもらい、「予算確保」が出来れば、当然他社との競争にはなるが、この予算があるかないかでは、可能性が全く違ってくるはずだ…と。

つまり、予算さえ事前に確保されてさえいれば、あとは競争力がある製品は確実に売れると考えたのである。

営業の仕事とは、「顧客のニーズを探り、それに沿った製品を提供することである」と認識することもできる。しかし、顧客ニーズを「育てる」ことも営業の重要な仕事である。
それは単に「育てる」だけではなく、収益につながる活動として「育てる」ことこそが、これからの営業に求められる資質ではないだろうか。

この活動は、結果的に病院の評価を高め、顧客の競争力自体を向上させている。
つまり、彼は、顧客がその顧客に評価され繁栄すれば、自社もまた繁栄するという、急がば回れを実践しているのである。

こうした「創造的営業」を目指すことが、今後のトレンドになれば、営業ももっとクリエイティブな仕事だと認識してもらえるのだと思う。

2011年11月1日火曜日

あなたは顧客の声を訊いていない

バブル以降の低経済成長期における企業の成功条件の一つは「顧客志向」であろう。
この顧客志向という概念を理解することは極めて難しいし、実践することはさらに難しい。

その証左が次の数値に明確に表れている。
国内年間広告費      5兆8000億円(2010年度、電通調べ)
国内年間市場調査費      1699億円(2010年度、日本マーケティングリサーチ協会調べ)

広告費とはつまり、自社の製品・サービスを「知ってもらう」ために費やす費用である。
他方で、市場調査費とは、顧客のニーズを「知りたい」ために費やす費用である。

この両者の比率は100対3。つまり営業で例えれば、営業担当者が100しゃべって、顧客の意見はたった3しか訊いていないのである。

なかでも法人顧客に対するニーズ把握は極めて乏しく、法人(非消費者向)調査は397億円。
つまり、市場調査費のなかのたった25%程度しか費やしていないのである。

もちろん、営業担当者が張り付いて「顧客の意見を訊いている」という反論が聞こえてくるが、では実際に営業担当者の客先での行動を調査したことはあるだろうか?

一般的に、通常の営業担当者は約8割の時間を「話す」行為に費やしている。
つまり、顧客ニーズはほとんど訊かれていないのが現実なのである。

「顧客ニーズを訊く」
この方針に転換するだけで、他社との完全なる差別化が図れる機会がいま目の前に存在する。
それに向かって行動するか否かは、あなた次第だ。

2011年10月31日月曜日

会社設立記念日!!!

本日10月31日は、弊社が2007年に会社を設立して5年目の記念すべき日です。

昨日、香川県で3店舗のラーメン店を展開しておられる会社経営者の方にお会いして、お話を伺う機会を頂戴した。この方は、「私は、これまでほとんどが失敗だったが、会社をつぶさなかったことは自慢できる」と断言しておられました。

一般的に会社は、起業から1年で4割、5年で6割、10年で8割が倒産するといわれている。
事業所・企業統計調査から事実関係を分析すると、5年後の会社の残存率は70%~80%だった。
つまり、20%~30%の企業が5年間のうちに廃業することになるのだ。
そうした意味で、弊社はようやくこの7~8割の仲間入りが出来たという程度のよちよち歩きの企業である。

短期的な収益ではなく、長期的に顧客にかわいがっていただける技術・サービスを提供できるよう。
また、マーケットが抱えている不満の種を見つけ出し、解決策を提供し続けられるよう一層の努力が必要だ。

しばらく停滞していたブログによる情報提供も今日を期に再スタートを切りたい。
今後とも皆様に勉強させていただきながら、頑張ります。