2010年12月29日水曜日

顧客満足度がもたらす経営危機

正月の買い物に三越へ。
平成21年11月期の売上高増減率は-11.8%(日本百貨店協会調)。
基本的には顧客離れが進んでいる業界なのだ。
今日は、顧客離れの一端を示す象徴的な出来事を見かけた。

あるテナント店で、顧客がお餅を購入しようと尋ねていた。
すると在庫切れだったのか「もう一時間待っていただけると商品が到着します」との回答を。
それに対して顧客は「あっちの売り場にはお餅はないの?」との質問。店員は「あるとは思いますが…」とできれば自店で待ってでも購入してもらいたいという感じ。

この一連のやり取りは、デパートという販売形態の限界を示している。
顧客が購入したい商品は餅。デパート内にはもちろんいくつかの売り場に餅がおいてある。しかしそれぞれの店員はテナントに雇われている立場。つまり顧客が別の店舗で買うことを良しとはしないのだ。

顧客は今すぐ買いたい。その要望に応えるための仕組みがデパートでは提供できていないのだ。これでは顧客満足など生まれない。もしこの瞬間、このテナントの従業員が、具体的に餅の売り場と価格などを知らしてあげれば、その顧客は来年もそのデパートを利用する可能性は高い。

私が幼少のころのデパートは、そこに行かなければ買えない商品に満ち溢れていた。つまり現在のセレクトショップだったのだ。しかし、現代は、生産者が直接消費者とつながる時代になったため、店頭と同じものが安価に入手できるようになった。その結果、競争に負けているのだ。

デパートが生き残るためには、こうした今デパートを利用している顧客の声を拾い集め、不満を解消する仕組みをいかに構築するかを問い直す時期なのだ。これに失敗すれば経営破綻は近い。この構図は商店街でも同じだ。まずは今利用してくださっているお客様の不満を捉えること。そしてそれを解消する方法を真剣に考えること。この取り組みを地道に行えば、必ず改善の兆しは見えるはずだ。

そこには既存のデパートの枠組みでは決してたどり着けない。あくまで自分たちが変わることを前提に、顧客の声を聴くこと。それが重要である。

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