最近、私の実家がある地方都市では「すき家」が大量出店してきている。
先日、移動途中にランチで立ち寄った。
日曜日ということもあり、家族連れがひっきりなしに来店していた。
同じく牛丼をメイン商材とする吉野家とすき家。なぜここまで業績に差が出るのだろうか。一般的にはテーブル席を設置したり、メニューのサイズを細かくするなど、女性やファミリー層開拓に注力したことが功を奏したといわれているようだ。
こうした取り組みはあくまで手段に過ぎない。では、なぜすき家はこうした手段をとったのだろうか。そこには、昨今の顧客動向を読み取った背景を推察することができる。
売り上げを伸ばすためには「既存顧客」と「新規顧客」への2種類の対応を考える必要がある。すき家の戦略は新規顧客開拓の徹底だろう。この新規顧客開拓の糸口をファミリー層に絞ったわけだ。それはなぜか?
なぜならファミリー層は土日に家族揃って出かけることが当たり前になっている。私の同世代の友人たちの行動を観察すると、必ず土日にはどこかに出かけ、外食するという行動パターンをとっている。しかしここ数年の経済状況は家計を直撃。つまり、どこか家族で低価格で出かけられて、おなかも満足できる場所を求めているのである。
従来のファミリーレストランは、一人あたりの単価が1,000円程度で、家族4人で4,000円だ。他方、すき家は一人あたりの単価は500円前後で、家族4人としても2,000円。しかも、牛丼のサイズも豊富で、子供の好きなカレーなども提供している。吉野家は、あくまで既存顧客を狙い、しかも単価を下げてしまったことで業績が悪化してしまっているのだ。
世間的に見れば、同じように値下げしているのに何故吉野家は業績が悪化して、すき家は業績好調なのかがわからないが、すき家は「ファミリー層にレジャーを提供」しており、吉野家は「牛丼屋」に過ぎないのだ。
同じ商品、同じ価格を販売していても、その目標が異なれば、ここまで結果に差が生まれてくるのである。顧客層の動向を十分に見極めた結果、その満足度を満たしている点ではどちらも同じである。しかし顧客満足度を得ながら成長企業であり続けるためには、こうした目標を設定する力が重要になってくるのだ。
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