「自社のマーケティング活動は他社に比べて遅れている」と考える企業のマーケティング担当者が半数以上に上るというアンケート調査結果が公表された(電通イーマーケティングワン実施)。
今後重要性が高まると思われるマーケティング活動として、「新規見込み客の獲得戦略・施策の検討」(26.7%)や「顧客データベースの統合・一元化」(23.0%)が上位に挙げられている。新規顧客をどのように開拓するか、既存顧客の情報をいかに活用するかについて課題を抱える企業が多い様子がうかがえる。
こうしたアンケート結果がでると、ITベンダーでは、顧客データベースの統合・一元化などについて即効性のあるソリューションを提供する。しかし、そもそも「新規顧客をどのように開拓するか、既存顧客の情報をいかに活用するか」を真剣に社内で検討する必要があるのではないだろうか。
世の中に即効性のある解決策などはない。そんな解決策が本当にあるのならそうしたサービスを提供している企業は「新規顧客」開拓も「既存顧客」の掘り起こしも完璧にこなしているはずだ。
本当に必要なのは「分析する意志」なのだ。
例えば「新規顧客をどのように開拓するか」という課題については、これまでの顧客はどうやって取引を開始したのか?なぜ取引を始めることになったのか?など、現在の顧客との関係が開始された時点の情報を収集分析すればかなり有効な解決策が取得できる。つまり各営業担当者に属人的に蓄積されている情報を集約させるだけでいいのだ。
ここには何も難しい分析手法を必要とするわけでもないし、新たな投資が必要なわけでもない。簡単に、しかも他人に解決してもらおうとするのではなく、丹念に自ら解決しようとすれば、そこには必ず解決策が存在するのである。
CRMは単なる情報集積の手段に過ぎない。
しかもその手段を活用するためには、日々の営業活動を全て入力するという多大な労力が必要になってくる。これだけのコスト(営業担当者の時間)をかける前に、なぜその情報が必要なのかを問い直すことが重要なのだ。
「自社のマーケティング活動は他社に比べて遅れている」などと、他社との比較ばかりを考えるのではなく、足元の営業担当者が持つ情報をみつめ、既存顧客の声を丹念に拾い集めることができれば、必ず課題解決を図れるはずだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
2010年12月25日土曜日
2010年12月24日金曜日
天皇誕生日の記者会見にみる高齢化市場の到来
昨日12月23日は天皇誕生日。
天皇陛下の記者会見にて、77歳になられた天皇陛下が高齢ならではの真実を語られていた。
「加齢のことですが,耳がやや遠くなり,周囲の人には私に話をするときには少し大きな声で話してくれるように頼んでいます。テレビのニュースなどで,アナウンサーの話していることは分かるのですが,他の人の会話はかなり字幕に頼ります。アナウンサーがこんなに分かりやすく話してくれているのかということを,以前は考えたこともありませんでした。」
この一言はニーズ分析の観点から見て極めて重要です。
実は、まったく同じフレーズを私の父からも聞いたことがあります。
普段から高齢者と接していると、こうした事実を教えられる瞬間があります。
この瞬間こそ「ニーズ」を捉えた瞬間なのです。
このニーズを的確にとらえ、CMに活かしているのがアリコやリオネット補聴器でしょう。
地井武雄や白井孝子がとてもゆっくり視聴者に向かって語りかける。
こうした取り組みは、高齢者市場のマーケティングを真剣に考えているからこそ実践できるのです。
こうした事実、つまり「ニーズ」は、意図した質問で明らかにすることはとても難しいものです。
なぜなら、質問者や調査者が「仮説」としてこの事実を事前に想定する必要があるからです。
しかし、天皇陛下御自身も耳が少し遠くなった結果、実感として感じる瞬間があったに過ぎないのです。
質問者や調査者が、常に相手の立場に立って考えることは重要ですが、
その立場を本当の意味で理解することは不可能です。
できることといえば、常に相手の立場に立って考える努力を続けること、そして相手に寄り添うことに尽きるのです。
そういう意味で高齢化社会とは、まさにこれまでの商習慣を根底から覆す取り組みが必要となる新たな市場の到来なのです。このチャンスを捉えるために高齢者に寄り添うことこそが大切なのです。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
天皇陛下の記者会見にて、77歳になられた天皇陛下が高齢ならではの真実を語られていた。
「加齢のことですが,耳がやや遠くなり,周囲の人には私に話をするときには少し大きな声で話してくれるように頼んでいます。テレビのニュースなどで,アナウンサーの話していることは分かるのですが,他の人の会話はかなり字幕に頼ります。アナウンサーがこんなに分かりやすく話してくれているのかということを,以前は考えたこともありませんでした。」
この一言はニーズ分析の観点から見て極めて重要です。
実は、まったく同じフレーズを私の父からも聞いたことがあります。
普段から高齢者と接していると、こうした事実を教えられる瞬間があります。
この瞬間こそ「ニーズ」を捉えた瞬間なのです。
このニーズを的確にとらえ、CMに活かしているのがアリコやリオネット補聴器でしょう。
地井武雄や白井孝子がとてもゆっくり視聴者に向かって語りかける。
こうした取り組みは、高齢者市場のマーケティングを真剣に考えているからこそ実践できるのです。
こうした事実、つまり「ニーズ」は、意図した質問で明らかにすることはとても難しいものです。
なぜなら、質問者や調査者が「仮説」としてこの事実を事前に想定する必要があるからです。
しかし、天皇陛下御自身も耳が少し遠くなった結果、実感として感じる瞬間があったに過ぎないのです。
質問者や調査者が、常に相手の立場に立って考えることは重要ですが、
その立場を本当の意味で理解することは不可能です。
できることといえば、常に相手の立場に立って考える努力を続けること、そして相手に寄り添うことに尽きるのです。
そういう意味で高齢化社会とは、まさにこれまでの商習慣を根底から覆す取り組みが必要となる新たな市場の到来なのです。このチャンスを捉えるために高齢者に寄り添うことこそが大切なのです。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
2010年12月23日木曜日
お客様が買っているもの
「企業が売っていると考えているものを、顧客が買っていることは稀である」
これはピーター・F・ドラッカーが著書『創造する経営者』のなかで指摘した言葉である。
ほとんどの企業は、顧客は商品やサービスを買っていると勘違いしている。つまり、企業が顧客や市場についてわかっていると思っていることは、実はほとんど間違っているのである。
営業担当者には常に数字が与えられている。
売上、予算、粗利、新規取引先など。
だからこそ、売る側の論理で商品やサービスを販売することを考える。
しかし、顧客は売る側の論理など一切関係ない。
つまり顧客の論理、買う側の論理を理解できた企業こそが成功するのだ。
あるPOSレジメーカーは、小売店から新規開店の情報を得ると、商圏分析を行い店舗レイアウト・商品構成などの提案を行っている。このメーカーは、単にPOSレジを売るのではなく、繁盛するお店を作り上げることをサポートすることで、顧客の信頼を獲得している。つまり顧客が購入しているのはPOSレジではなく、こうした情報サポートなのである。
こうした顧客のニーズ、「お客様が何を買っているのか」については、本人だけしか知らないのだ。
つまり営業担当者の思い込みをできるだけ排除し、真摯に顧客の声に耳を傾けることこそが、成長のカギを握っているのである。
営業担当者やマネジメントは、売れない理由を方法論に頼ってしまう傾向がある。
しかし、問題の本質は方法論にはない。結局、顧客を理解することにしか答えは存在しないのだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
これはピーター・F・ドラッカーが著書『創造する経営者』のなかで指摘した言葉である。
ほとんどの企業は、顧客は商品やサービスを買っていると勘違いしている。つまり、企業が顧客や市場についてわかっていると思っていることは、実はほとんど間違っているのである。
営業担当者には常に数字が与えられている。
売上、予算、粗利、新規取引先など。
だからこそ、売る側の論理で商品やサービスを販売することを考える。
しかし、顧客は売る側の論理など一切関係ない。
つまり顧客の論理、買う側の論理を理解できた企業こそが成功するのだ。
あるPOSレジメーカーは、小売店から新規開店の情報を得ると、商圏分析を行い店舗レイアウト・商品構成などの提案を行っている。このメーカーは、単にPOSレジを売るのではなく、繁盛するお店を作り上げることをサポートすることで、顧客の信頼を獲得している。つまり顧客が購入しているのはPOSレジではなく、こうした情報サポートなのである。
こうした顧客のニーズ、「お客様が何を買っているのか」については、本人だけしか知らないのだ。
つまり営業担当者の思い込みをできるだけ排除し、真摯に顧客の声に耳を傾けることこそが、成長のカギを握っているのである。
営業担当者やマネジメントは、売れない理由を方法論に頼ってしまう傾向がある。
しかし、問題の本質は方法論にはない。結局、顧客を理解することにしか答えは存在しないのだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
本当にビジネスに役立つ著書とは
ベストセラーと呼ばれる本が、自分に役立つかどうかは無関係。
それを代表するのが、2010年に売れた本第一位の『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』、岩崎夏海、ダイヤモンド社。
話題の著書だっただけに読了。
近年、この本同様、小説仕立てでビジネスノウハウを提供するタイプの著書が増えている。TOC理論の『ザ・ゴール』や意思決定に必要な会計知識を伝える『「値引きして売れるなら捨てるよりマシ」は本当か?』などがその系統だ。
それぞれの著書には、実践的なノウハウが提供されていて納得できる。
ちなみに、この『もしドラ』は、ダイヤモンド社のドラッカー担当が「ドラッカー関連本としては、いちばん完成度が高い」と絶賛し、かつ長年ドラッカーの翻訳を務めてきた上田惇生さんが推薦するという一冊だそうだ。しかし、この『もしドラ』には実践的なノウハウは詰まっていない。
読後感は「全くつまらない空想小説」なのだ。
事実、著者である岩崎夏海はこう述べている。
「実は、女子高生ありきでした。ドラッカーも高校野球も、後から付け加えたにすぎません。主人公が女子高生のドラマだとアニメやコミックにしやすい。そうなれば、また本が売れます」と。つまり、彼にとっては、この『もしドラ』はドラッカーの経営理論に立脚しているわけでなく、300万部の著作を売ることを前提に組み立てられた商品に過ぎないのだ。
この著書を読んで、ドラッカーを理解しているつもりならそれは誤解だ。
また、この著書を読んで経営を理解したつもりだとすればそれは大間違いだ。
この著書の中で、甲子園行きが決まった高校生が、記者の質問に対して逆質問する場面が描かれている。「あなたがたは何を我々に望んでいるのか教えてほしい」と。顧客ニーズを捉えたい企業の姿を投影しているつもりで書いた場面であろう。
しかし、こんな顧客任せの商品やサービスなどが、この世に存在するのだろうか。
この商品・サービスがあったら、こんな人たちの役に立てるはず、という気持ちが企業の根幹にある。
その気持ちを単なる独りよがりに終わらせることなく、本当に役立つ商品・サービスに育て上げる行為こそが「顧客の声を聴く」という作業なのだ。
つまりこの著者は、ドラッカーの言いたかった本質、あるいは企業や企業人が本来的に欲している「顧客ニーズ」のとらえ方を間違えた意味で「小説化」しているのだ。
本というのは、時に多くの知識と経験をたった2000円弱の投資で体感させてくれる。
しかし一方で、それを批判する目を持たなければ、このような戦略にまんまとはまってしまうのだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
それを代表するのが、2010年に売れた本第一位の『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』、岩崎夏海、ダイヤモンド社。
話題の著書だっただけに読了。
近年、この本同様、小説仕立てでビジネスノウハウを提供するタイプの著書が増えている。TOC理論の『ザ・ゴール』や意思決定に必要な会計知識を伝える『「値引きして売れるなら捨てるよりマシ」は本当か?』などがその系統だ。
それぞれの著書には、実践的なノウハウが提供されていて納得できる。
ちなみに、この『もしドラ』は、ダイヤモンド社のドラッカー担当が「ドラッカー関連本としては、いちばん完成度が高い」と絶賛し、かつ長年ドラッカーの翻訳を務めてきた上田惇生さんが推薦するという一冊だそうだ。しかし、この『もしドラ』には実践的なノウハウは詰まっていない。
読後感は「全くつまらない空想小説」なのだ。
事実、著者である岩崎夏海はこう述べている。
「実は、女子高生ありきでした。ドラッカーも高校野球も、後から付け加えたにすぎません。主人公が女子高生のドラマだとアニメやコミックにしやすい。そうなれば、また本が売れます」と。つまり、彼にとっては、この『もしドラ』はドラッカーの経営理論に立脚しているわけでなく、300万部の著作を売ることを前提に組み立てられた商品に過ぎないのだ。
この著書を読んで、ドラッカーを理解しているつもりならそれは誤解だ。
また、この著書を読んで経営を理解したつもりだとすればそれは大間違いだ。
この著書の中で、甲子園行きが決まった高校生が、記者の質問に対して逆質問する場面が描かれている。「あなたがたは何を我々に望んでいるのか教えてほしい」と。顧客ニーズを捉えたい企業の姿を投影しているつもりで書いた場面であろう。
しかし、こんな顧客任せの商品やサービスなどが、この世に存在するのだろうか。
この商品・サービスがあったら、こんな人たちの役に立てるはず、という気持ちが企業の根幹にある。
その気持ちを単なる独りよがりに終わらせることなく、本当に役立つ商品・サービスに育て上げる行為こそが「顧客の声を聴く」という作業なのだ。
つまりこの著者は、ドラッカーの言いたかった本質、あるいは企業や企業人が本来的に欲している「顧客ニーズ」のとらえ方を間違えた意味で「小説化」しているのだ。
本というのは、時に多くの知識と経験をたった2000円弱の投資で体感させてくれる。
しかし一方で、それを批判する目を持たなければ、このような戦略にまんまとはまってしまうのだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
2010年12月21日火曜日
一次情報を収集することの重要さ PARTⅡ
現在、セメントに関する市場調査を実施している。
セメントとは、一般的に水や液剤などにより水和や重合し硬化する紛体をさす。
今回は、モルタルやコンクリートとして使用されるポルトランドセメントや混合セメントについての調査。
市場調査には、客観的な数値を収集するマクロ分析(二次データ分析)と、関係者に直接様々な質問を投げかけて市場動向を探る方法がある。基本的に二次情報は、図書館や業界統計を確認すれば、おおよその分析が可能。
しかし、そこでの情報はあくまで統計的な数値にすぎない。
そこで、建設資材商社などに聞き取り調査を実施することに。
実際、建設資材商社で聞き取りを行うと、様々なヒントがいただける。
特に現場の意見というのはとても大切だ。現在検討中の商品が市場に出た際に、「どんな情報が営業に必要なのか」「どんな売り先が考えられるか」「どの程度の値付けが妥当か」など、的確な意見を頂戴できる。
これは、現場にいるからこそ、実際の顧客を頭に浮かべながらの情報に加工されている。これこそ重視すべき一次情報なのだ。
価格・数量や流通経路などは、マクロ分析を行えばある程度のことは補足できる。しかし、どの業者がどんな流通経路を使っているのか。どこから販売すれば品物が流れるかといった具体的な情報はやはり足を使って稼がなければ集まらない。
これらの情報を分析して、新商材導入の可否に値する判断材料を提供するのが私の仕事であるが、この作業は実はとても楽しいる。知らない情報、新しいアイディアを、専門・専業としている方々からご提供いただける。こんな楽しい仕事はない。
普段の営業も同じだろう。自分自身も自社商品の専門家であるが、顧客もそれぞれ何らかの商品・サービスの専門家だ。営業で訪れた顧客に、彼らの専門分野の話を「聴く」だけで、新しい営業や商品のアイディアも浮かんでくるはずだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
セメントとは、一般的に水や液剤などにより水和や重合し硬化する紛体をさす。
今回は、モルタルやコンクリートとして使用されるポルトランドセメントや混合セメントについての調査。
市場調査には、客観的な数値を収集するマクロ分析(二次データ分析)と、関係者に直接様々な質問を投げかけて市場動向を探る方法がある。基本的に二次情報は、図書館や業界統計を確認すれば、おおよその分析が可能。
しかし、そこでの情報はあくまで統計的な数値にすぎない。
そこで、建設資材商社などに聞き取り調査を実施することに。
実際、建設資材商社で聞き取りを行うと、様々なヒントがいただける。
特に現場の意見というのはとても大切だ。現在検討中の商品が市場に出た際に、「どんな情報が営業に必要なのか」「どんな売り先が考えられるか」「どの程度の値付けが妥当か」など、的確な意見を頂戴できる。
これは、現場にいるからこそ、実際の顧客を頭に浮かべながらの情報に加工されている。これこそ重視すべき一次情報なのだ。
価格・数量や流通経路などは、マクロ分析を行えばある程度のことは補足できる。しかし、どの業者がどんな流通経路を使っているのか。どこから販売すれば品物が流れるかといった具体的な情報はやはり足を使って稼がなければ集まらない。
これらの情報を分析して、新商材導入の可否に値する判断材料を提供するのが私の仕事であるが、この作業は実はとても楽しいる。知らない情報、新しいアイディアを、専門・専業としている方々からご提供いただける。こんな楽しい仕事はない。
普段の営業も同じだろう。自分自身も自社商品の専門家であるが、顧客もそれぞれ何らかの商品・サービスの専門家だ。営業で訪れた顧客に、彼らの専門分野の話を「聴く」だけで、新しい営業や商品のアイディアも浮かんでくるはずだ。
市場調査と顧客分析のNNW JAPAN RESEARCH & CONSULTING
2010年12月20日月曜日
点の情報から生まれたハイボール戦略
本日発売のAERAにサントリー酒類の記事がでている。
「ウイスキーをゼロから立て直してほしい」と佐治社長から言い渡された水谷さんがどうやって、ウイスキーを復活したかについてのインタビュー記事だ。
水谷さんは、部下に「答えはお客様にある」と言い続け、それを忠実に実践した部下は、直接店で客の意見を集め続けた。これは昨日のブログで書いた「一次情報」の重要さにもつながるし、顧客分析の必要性とも直結している。
しかしなぜ復活の起爆剤がハイボールだったのか。
その最初のきっかけとして「点の情報だった」と振り返っている。
飲食店のデータで角瓶の数字だけが良かった。内容を精査すると「ハイボール」として売れていた。この事実をつかんだのだ。
1983年にピークを迎え、右肩下がりのウイスキー市場。
そんな市場であっても、ウイスキーを飲んでいる「顧客」がいる。
しかも、その顧客が「ハイボール」として飲んでいる。
つまり、「答えはお客様にある」ということなのだ。
大企業であっても中小企業であっても同じことである。
答えを探してお客様の動向を分析する企業だけが、勝ち残っていく。
「ウイスキーをゼロから立て直してほしい」と佐治社長から言い渡された水谷さんがどうやって、ウイスキーを復活したかについてのインタビュー記事だ。
水谷さんは、部下に「答えはお客様にある」と言い続け、それを忠実に実践した部下は、直接店で客の意見を集め続けた。これは昨日のブログで書いた「一次情報」の重要さにもつながるし、顧客分析の必要性とも直結している。
しかしなぜ復活の起爆剤がハイボールだったのか。
その最初のきっかけとして「点の情報だった」と振り返っている。
飲食店のデータで角瓶の数字だけが良かった。内容を精査すると「ハイボール」として売れていた。この事実をつかんだのだ。
1983年にピークを迎え、右肩下がりのウイスキー市場。
そんな市場であっても、ウイスキーを飲んでいる「顧客」がいる。
しかも、その顧客が「ハイボール」として飲んでいる。
つまり、「答えはお客様にある」ということなのだ。
大企業であっても中小企業であっても同じことである。
答えを探してお客様の動向を分析する企業だけが、勝ち残っていく。
2010年12月19日日曜日
一次情報を収集することの重要さ
西日本旅客鉄道が大阪~札幌を運行するトワイライトエクスプレスという寝台特急列車をご存じだろうか。日本版オリエントエクスプレスと呼ばれた時期もある。
この列車のA個室ロイヤルスイート(1号車1番)の予約が取れたので、父と二人で北海道観光に出かけた。プラチナチケットらしく、予約するのがとても難しいのだそうだ。
父はいわゆるレールファンだ。スイスの登山鉄道、ヨーロッパのオリエントエクスプレス、南アフリカのロボスレイルと、世界の列車を体験してきて、最後の楽しみにとっておいた寝台列車だった。
しかしである。実際には期待を裏切られる残念な列車だった。
まずその揺れの大きさ。確かに列車の両側は最も揺れるとはいえ、その揺れの大きさたるや尋常ではない。乗り物酔いには強い私もさすがに弱ってしまった。加えてシャワールーム&トイレの構造の稚拙さ。排水がうまくいかず、密閉された小部屋の足元で波をうつ始末だった。
さて、タイトルの「一次情報を収集することの重要さ」と、何が関係しているかといえば、この事実である。これまで、父はトワイライトエクスプレス関連の雑誌や旅行記など、様々なものに目を通してきた。そこでは一貫してポジティブな評価だった。だからこそ期待も膨らんでいた。
つまり、世の中に流布されている「二次情報」と、私たちが感じた「一次情報」とは全く違うものだったのだ。私は市場調査を専門としている。つまり情報収集が仕事である。そこでいつも注意するポイントがある。それは「一次情報であること」と「客観的事実であること」だ。
誰かがこう言ってたから、という情報の信頼性は極めて薄い。もしその情報を信頼できるとすれば、客観的事実が示された場合に限られるだろう。
ではなぜトワイライトエクスプレスの情報は、ポジティブな意見で占められていたのだろうか。
まず、雑誌記事であるという点である。通常大人二人で乗車すれば、夕食も含め10万円は下らない。
しかも予約が取れない列車である。覆面調査という客観的な手法で調査は不可能に近い。つまり西日本旅客鉄道が協力しなければ体験することすらできないのだ。その結果、どうしても強い意見は書きづらい。
加えてその希少性である。展望室が最後尾として機能するのは週4回だけ(大阪発)。つまり年間200組程度しかこの空間を体験できないのだ。1989年12月から一般運行を開始したというから約20年間で4000組。これだけの人たちしか体験していないため「一次情報」が聞こえてこないのだ。
いくらマクロな「二次情報」を大量に集めても、こうしたミクロな「一次情報」を収集しない限り、情報はほとんど役に立たないという証左である。市場調査はまさにこの点が肝要なのだ。
企業にとって大切なのは、多くの人から集める「二次情報」ではない。
本当の顧客の声、つまり「一次情報」をどれだけ集められるかである。
これからの企業の存続は、この一点にかかっているといっても過言ではない。
この列車のA個室ロイヤルスイート(1号車1番)の予約が取れたので、父と二人で北海道観光に出かけた。プラチナチケットらしく、予約するのがとても難しいのだそうだ。
父はいわゆるレールファンだ。スイスの登山鉄道、ヨーロッパのオリエントエクスプレス、南アフリカのロボスレイルと、世界の列車を体験してきて、最後の楽しみにとっておいた寝台列車だった。
しかしである。実際には期待を裏切られる残念な列車だった。
まずその揺れの大きさ。確かに列車の両側は最も揺れるとはいえ、その揺れの大きさたるや尋常ではない。乗り物酔いには強い私もさすがに弱ってしまった。加えてシャワールーム&トイレの構造の稚拙さ。排水がうまくいかず、密閉された小部屋の足元で波をうつ始末だった。
さて、タイトルの「一次情報を収集することの重要さ」と、何が関係しているかといえば、この事実である。これまで、父はトワイライトエクスプレス関連の雑誌や旅行記など、様々なものに目を通してきた。そこでは一貫してポジティブな評価だった。だからこそ期待も膨らんでいた。
つまり、世の中に流布されている「二次情報」と、私たちが感じた「一次情報」とは全く違うものだったのだ。私は市場調査を専門としている。つまり情報収集が仕事である。そこでいつも注意するポイントがある。それは「一次情報であること」と「客観的事実であること」だ。
誰かがこう言ってたから、という情報の信頼性は極めて薄い。もしその情報を信頼できるとすれば、客観的事実が示された場合に限られるだろう。
ではなぜトワイライトエクスプレスの情報は、ポジティブな意見で占められていたのだろうか。
まず、雑誌記事であるという点である。通常大人二人で乗車すれば、夕食も含め10万円は下らない。
しかも予約が取れない列車である。覆面調査という客観的な手法で調査は不可能に近い。つまり西日本旅客鉄道が協力しなければ体験することすらできないのだ。その結果、どうしても強い意見は書きづらい。
加えてその希少性である。展望室が最後尾として機能するのは週4回だけ(大阪発)。つまり年間200組程度しかこの空間を体験できないのだ。1989年12月から一般運行を開始したというから約20年間で4000組。これだけの人たちしか体験していないため「一次情報」が聞こえてこないのだ。
いくらマクロな「二次情報」を大量に集めても、こうしたミクロな「一次情報」を収集しない限り、情報はほとんど役に立たないという証左である。市場調査はまさにこの点が肝要なのだ。
企業にとって大切なのは、多くの人から集める「二次情報」ではない。
本当の顧客の声、つまり「一次情報」をどれだけ集められるかである。
これからの企業の存続は、この一点にかかっているといっても過言ではない。
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