本日は、とある住宅メーカーの支店での打ち合わせ。この支店は9名の営業が在籍し、年間100棟を販売している、売上好調の支店である。
このメーカーでは、営業担当者は個人的な営業活動を必要としない。会社の広告宣伝を見た顧客が、自社が設置する住宅展示場に来訪し、その際担当として配置され、成約に結び付けていくという営業スタイルを確立している。
営業一人当たり平均月4件の商談を抱え、成約率は25%。業界平均が10~15%であることを考えればかなりの高成約率だと言える。しかし、この住宅メーカーの展示場は、いわゆる他メーカーも含めた総合展示場ではなく、自社独自の展示場なのだ。つまり顧客はすでにあるカテゴリー内で、このメーカーに決めてくれているといっても過言ではない。
そこまで足をはこばせていながらの25%という成約率は、実は低い数値であるといわざるを得ない。その原因は営業スタイルにある。ここでも多くの住宅メーカーと同じく営業教育はほぼゼロに等しいおだ。つまり営業担当者ひとりひとりの創意工夫が年間100棟という数字を作り上げているのだ。
多額の広告を使い、また顧客がわざわざ足を運びながらクロージングできないことで75%の収益機会を失っていることに会社は気が付いていない。何故75%もの顧客が未成約で終わったのかを真剣に分析する必要があるのだ。
営業担当者に横の連携はない。何が問題であるか。どういった対応が顧客に喜ばれるのか、実は営業担当者個々人はさまざまな蓄積を持っている。しかし、それを共有するという体制が構築されていない。そもそも担当者制をひいているので、顧客を取られる心配はないはず。あくまで自分自身の担当顧客の成約率を高めていくだけなのにもかかわらず、こうした状況なのだ。
ここで重要な役割を果たすべきは、営業マネジャーだろう。日々の仕事に追われる担当者に代わり、彼らの営業プロセス分析や顧客調査を行い、客観的に担当者ごとのつよみや弱みを伝え、成功事例・失敗事例の共有を進めていくことで、彼らはより効率的かつ効果的に営業成績を向上させることができるのだ。
本来、営業マネジャーの仕事とは営業担当者を管理することではない。営業成績が良いから論功行賞として出世しているわけでもない。あくまで管理監督する営業担当者が、より営業成績を上げられる環境を整備することなのだ。そのための情報収集分析能力を持つことこそが、これからのマネジャーに求められる力なのだ。
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