本日は異業種交流会の講演会に出席。
講師は、香川日産自動車取締役、サンクスアンドアソシエイツ東四国代表取締役及び高松琴平電気鉄道の取締役の真鍋康正氏。
特にコンビニエンスの経営戦略をわかりやすく解説。コンサルティング会社・投資会社出身者だけあって、統計的素養が高く、科学的な経営姿勢が強く伝わってきた。
現在、国内のコンビニは43372店舗(2010年12月現在)。年間利用者数は139億人。1日1店舗当たり880人平均。客単価は約576円という数値。
現在、国内市場は飽和状態にあり、海外にコンビニのシステムを販売するか、他のチェーンコンビニ店舗をどうM&Aしていくかという状態にあり、「商品力」よりも「立地」に尽きると断言されていた。
過去は、交通量が最優先の立地判断基準だったが、現在は「胃袋の数」だそうだ。つまり、コンビニの主力商品である弁当・おにぎりなどの購買層がどれだけ近隣に居住しているかが重要であり、住宅街の真ん中の「立地」こそがトレンドだと説明していた。
確かに大きな流れとして、この分析は正しい。つまり表層的な人の流れを押さえるのではなく、商品と顧客を結びつけた分析が進んだ結果なのだ。しかし、分析はより一歩進める必要がある。POSデータの分析からは、購入品目と購入者の年齢層・性別の相関関係が解明できる。だからこそ、単身や高齢者で弁当を買う世帯を狙った立地戦略という流れに行きつくのだ。
しかし、この購買行動は、実は本来の顧客ニーズをとらえた結果ではない。あくまでコンビニの商品ベースに集計されたデータであり、高齢者層の望む「食」と単身者が望む「食」が、弁当やおにぎりとは限らないという前提に挑戦しなければ、本来的な顧客ニーズを捉えたとは言い難い。
つまりコンビニチェーン店の競争の中で一歩抜きんでるためには、購買結果データの分析から一歩踏み込んで、購買層の生活行動そのものを調査分析し、ニーズを正確に捉え、それに合致する商材を届ける必要があるのだ。
もちろん真鍋氏はこうした事実を十分承知している。しかしコンビニ本部が存在している中で、ドメスティックな運営会社を経営しているというスタイルにはおのずと限界があることも承知している。このはざまの中で、新しい経営を模索しているのだ。
そうした意味で、これからの経営とは、まさにコンピュータの世界におけるオフコンからパソコンへの転換期に近いのだと思う。つまり全体平均から個への転換点なのだ。もちろん近い将来、パソコンからクラウドにという流れと同様に、再度個から集合へという流れが起こる可能性は高い。
しかし、小売のトレンドが、集約から分散へ、画一から多様へという流れに変化しているなかで、如何に企業内のデータ分析だけに限らず、外部データ、つまり顧客の声を個店別に分析するかがカギとなってくるように感じた。
本当にいろいろと考えさせられ、勉強になった講演会だった。
0 件のコメント:
コメントを投稿